宝厳寺の国宝唐門は豊臣秀吉の大坂城の遺構と考えられている
琵琶湖の竹生島(ちくぶしま)にある宝厳寺の国宝「唐門(からもん)」は、豊臣秀吉の時代の大坂城「極楽橋」に由来する可能性が高いとされる建物です。京都の豊国廟(ほうこくびょう)にあった門が、1603年に竹生島へ移築されました。唐門は島の参拝順路で見学でき、個別の拝観料は不要です。竹生島への船代と入島料は別に必要となります。
2026年11月3日放送予定のテレビ朝日系『絶景&世界遺産 火曜の良純孝太郎』では、琵琶湖4島を巡る旅で竹生島が訪問先に含まれています。豊臣家ゆかりの唐門がどこにあり、どんな歴史を持つのか、実際の見学方法まで紹介します。唐門そのものが放送で扱われるかは未確定です。
唐門はなぜ秀吉の大坂城の遺構といわれる?
大坂城の北側には、かつて華やかな極楽橋が架けられていたと伝わります。秀吉の死後、橋にあった門が京都東山の豊国廟の「極楽門」へ移され、さらに豊臣秀頼の命で竹生島へ移築されたというのが、唐門の由来として有力な説です。移築の普請奉行は片桐且元が務めました。
この経緯に関連する史料として、大坂城の極楽橋が豊国神社へ移されたことを記す『義演准后日記』と、豊国の極楽門が竹生島へ寄進されたことを記す『舜旧記』があります。また、オーストリアのエッゲンベルグ城で発見された『大坂城図屏風』にも極楽橋が描かれています。
ただし、現在の唐門が大坂城の極楽橋にあった建築部材と完全に同一であることまで、すべて確定しているわけではありません。「秀吉時代の大坂城に由来する唯一の現存建築と考えられている」と理解するのが正確です。
国宝唐門の見どころは黒漆・金具・極彩色の彫刻
唐門は、中央が曲線状に盛り上がる唐破風(からはふ)を持つ檜皮葺の門です。黒漆を基調とした柱や扉に、金色の飾り金具と赤・緑などの華やかな彫刻が重なる、桃山時代らしい装飾が魅力です。
頭上の蟇股(かえるまた)の周辺には鳳凰・松・兎・牡丹などが彫られ、大きな扉にも牡丹唐草の装飾が施されています。門をくぐるだけでなく、正面から屋根の曲線、金具の細部、彫刻の色づかいを見ると、豊臣時代の美意識が感じられます。
唐門は1953年3月31日に国宝指定されました。隣接する観音堂と、都久夫須麻神社につながる舟廊下(渡廊)は国の重要文化財です。
2020年に修理完成|今見える色彩は桃山建築の再現
国宝唐門と観音堂・舟廊下では、2013年度から2020年3月まで保存修理が行われました。傷んだ檜皮屋根の葺き替え、漆の塗り直し、彩色の復元・修理、金具の鍍金などが実施され、2020年3月に完成しています。
修理では残存する顔料や模様も調べられ、豪華な彩色がよみがえりました。現在の色と輝きは、歴史的な調査と保存修理に基づいたものです。長い年月で色あせていた頃の写真とは印象が異なります。
唐門を見るための料金は?入島料600円と船代が必要
唐門・観音堂・舟廊下を通常の参拝順路で見るために、別個の拝観料は設定されていません。ただし竹生島に上陸する際に、大人600円・小学生300円の入島料が必要で、港の券売所で現金で支払います。
2026年の琵琶湖汽船の往復乗船料は、長浜港発が大人3,800円、今津港発が大人3,400円です。つまり大人1人の船代と入島料の合計は長浜港発4,400円、今津港発4,000円となります。
宝厳寺の宝物殿も見学する場合のみ、さらに大人300円・小人250円の拝観料がかかります。唐門の見学と宝物殿の有料拝観は別なので、混同しないようにしましょう。
唐門は竹生島のどこ?港からの見学ルート
唐門は宝厳寺の観音堂の西側にあり、背面が観音堂につながっています。竹生島港から入島受付を通り、165段の「祈りの階段」を上って本堂へ。そこから三重塔を経て唐門・観音堂へ進み、舟廊下を渡ると都久夫須麻神社に出られます。
宝厳寺の拝観・納経時間は原則9:30〜16:30で、観光船の運航時間に合わせています。琵琶湖汽船の案内では島内の主な名所を巡る目安は約60分。石段が急なので歩きやすい靴を用意し、帰りの船の時刻を先に確認すると安心です。
船の乗り場・季節別の運航時刻・駐車場は竹生島への船の行き方と料金・時刻表にまとめています。御朱印を合わせて受けたい場合は宝厳寺と竹生島神社の御朱印の種類・授与場所も確認できます。
まとめ
竹生島・宝厳寺の国宝唐門は、豊臣秀吉の大坂城「極楽橋」に由来すると考えられる桃山建築です。黒漆と金具、色鮮やかな彫刻が特徴で、2020年に保存修理が完成しました。唐門を見るための個別料金はなく、大人600円の入島料と船代が必要です。唐門・観音堂・舟廊下を巡る際は、帰りの船に合わせて参拝しましょう。
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