奈留島で暮らす水野孝史さん・さくらさん夫婦
世界を旅していた男女が、バングラデシュ、インド、ジョージアで偶然3回も再会し、その後交際へ。さらに長崎県五島市の奈留島へ移住し、現在は夫婦で「居酒屋&Bar またたび」を営んでいます。そんな水野孝史さん・さくらさん夫妻は、『新婚さんいらっしゃい! 世界一周中に運命の3回遭遇!?長崎・奈留島の移住夫婦(2026年8月9日)』でも紹介されます。今回は2人の出会いから移住、店の開業、クラフトビールやゲストハウスへの挑戦まで詳しく見ていきます。
この記事でわかること
- 水野孝史さん・さくらさん夫婦の経歴
- 世界旅行中に3回再会した不思議な出会い
- 奈留島へ移住して居酒屋を始めた理由
- クラフトビールや宿泊事業への今後の構想
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奈留島の新婚夫婦は水野孝史さん・さくらさん
長崎県五島市の奈留島(なるしま)で「居酒屋&Bar またたび」を営んでいるのが、水野孝史さんと妻のさくらさんです。
孝史さんは広島県出身。さくらさんは福岡県出身で、以前は看護師として働いていました。
2人とも旅が好きで、奈留島出身ではありません。
それぞれ別々に海外を旅していた2人が偶然出会い、最終的に五島列島の奈留島で一緒に暮らすようになったという、かなり珍しい経歴を持っています。
現在の2人を知ると、最初から「島で店を開きたい」という計画を立てて移住してきたようにも見えます。
しかし実際には、旅、再会、移住、漁協での仕事、人との出会いが少しずつつながり、現在の店へたどり着いています。
個人的には、ここが水野夫妻の面白いところだと感じます。
大きな事業計画を先に作って人生を進めたというより、出会った人や場所との縁を大切にした結果、奈留島での現在の暮らしにつながっているからです。
2人が世界旅行中に3回偶然出会った場所
水野夫妻のなれそめで、最も気になるのが海外旅行中に3回偶然出会ったというエピソードです。
2人は当時、どちらも1人で海外を旅するバックパッカーでした。
最初に出会った場所はバングラデシュです。
そして、その後に別々に旅行を続けていたにもかかわらず、今度はインドで再会しました。
さらに3回目はジョージア。
整理すると次の通りです。
| 回数 | 出会った場所 |
|---|---|
| 1回目 | バングラデシュ |
| 2回目 | インド |
| 3回目 | ジョージア |
ジョージアでは、宿の階段を上がってきた人物を見たところ、そこに以前会った相手がいたというほど偶然の再会だったそうです。
1回なら旅行者同士の出会いとして珍しくありません。
2回目になると「すごい偶然だな」と感じます。
それが異なる国で3回続いたというのは、たしかに驚きます。
ただし、この3回の再会だけで交際が始まったわけではありません。
その後、新型コロナウイルスの影響で海外旅行が難しくなり、2人は日本で再会。そこから遠距離での交際を始めました。
世界各地で偶然会っていた2人が、最後は日本で関係を深めることになったわけです。
店名の「またたび」にも、そんな2人らしい意味があります。
猫が好きなことに加え、「旅」と「また旅に来てほしい」という思いを重ねて**「またたび」**と名付けています。
店名の由来まで知ると、単なる語呂合わせではなく、2人の人生そのものが入った名前だと分かります。
水野孝史さんが奈留島へ移住した理由
孝史さんが奈留島へ移住した大きな理由は、旅行で訪れた奈留島を気に入ったことでした。
奈留島は五島列島を構成する島の一つです。
福江島からさらに船で移動する必要があり、いわゆる「二次離島」と呼ばれる場所でもあります。
かつてはまき網漁業で栄え、昭和30年代には1万人近くが暮らしていましたが、2025年には人口が2000人を下回りました。
一方で、ここ10年ではIターン・Uターンによる若い世代の移住も続いています。
孝史さんも、そんな移住者の1人です。
旅行で奈留島を訪れた際に島を気に入り、その後移住。
移住してからは奈留町漁業協同組合で約2年間働きました。
もともと釣りも好きだった孝史さんにとって、海に囲まれた奈留島での暮らしは相性が良かったようです。
実際に島で生活した孝史さんは、都会と比べれば「ないもの」は多いものの、生活するために本当に必要なものはそれほど多くないのではないか、という趣旨の考えを語っています。
島暮らしというと、
「病院や店が少なそう」
「交通が不便そう」
「生活するのは大変そう」
という部分に目が向きがちです。
もちろん不便な面はあります。
しかし孝史さんの場合、それ以上に自然や釣り、人とのつながりなど、奈留島で暮らす魅力の方が大きかったのでしょう。
個人的にも、移住先を考えるときは「何がないか」だけではなく、その場所に自分が大切にしたいものがあるかを見ることが重要なのだと感じます。
さくらさんを奈留島へ誘ったきっかけ
先に奈留島で暮らし始めたのは孝史さんでした。
さくらさんは福岡県出身で、移住前は看護師として働いていました。
さくらさんの仕事が一区切りつくタイミングで、孝史さんが「奈留に来たら?」と声をかけたことが、2人で奈留島に暮らすきっかけになります。
孝史さん自身が奈留島を気に入り、「これからもここに住み続けたい」と考えるようになっていたことも大きかったようです。
ただ、「恋人がいるから島へ来た」というだけでは、移住生活はなかなか続きません。
交通、仕事、買い物、医療、人間関係など、実際に暮らすとなれば旅行とはまったく条件が違います。
その中で2人が現在も奈留島で暮らし続けていることを考えると、さくらさん自身も島での生活や地域との関係を受け入れていったことが分かります。
現在は「またたび」で接客をするなど、店の顔として夫婦一緒に活動しています。
漁協勤務から居酒屋を開くまで
「漁協で働いていた人が、なぜ突然居酒屋を?」
ここも気になるところです。
実は最初から居酒屋を開くと決めていたわけではありません。
きっかけは、孝史さんが釣り場で偶然出会った人物でした。
その人物は、奈留島にある建物のオーナー。
建物は以前薬局として使われており、2階を宿泊施設にする計画は決まっていたものの、1階をどう使うかはまだ決まっていませんでした。
そこで孝史さんが「ここで何かやらせてほしい」と申し出ます。
ただ、この段階でも居酒屋をやるとは決まっていません。
ハンバーガー店や焼肉店など、いろいろな案を考えていたそうです。
そこで再び人との縁がつながります。
夫婦が福江島へ遊びに行った際、港近くの居酒屋でさくらさんが働くことになりました。
さらに孝史さんも、漁協の仕事が休みになる週末を利用して料理を学ぶようになります。
2人とも、それまで飲食店で本格的に働いた経験はありませんでした。
それでも料理や店の運営を学び、1か月ほど週末の店を任せてもらう経験まで積みました。
その経験を経て、「奈留島で居酒屋をやろう」という方向が固まっていきます。
個人的には、この過程がとても印象的です。
「飲食業未経験だから無理」と考えるのではなく、まず実際の店で経験し、そこから自分たちの店につなげています。
ただ勢いで開業したわけではなく、小さく経験を積んでから挑戦したという点は、移住後に仕事を始めたい人にとっても参考になる部分です。
居酒屋&Bar またたびは2023年にオープン
こうして水野夫妻は、空き店舗を改装して2023年に「居酒屋&Bar またたび」をオープンしました。
店舗の内装も、最初から業者にすべて任せたわけではありません。
夫婦がDIYをしながら少しずつ店を作り、島の人たちも工事を手伝いました。
予定よりオープンまで時間がかかったものの、その間にも島の人たちが様子を見に来るなど、開店前から地域の関心を集めていたようです。
開業後は島民だけでなく、
- 奈留島へ帰省した人
- 観光で訪れた人
- 移住者
- 地元の若い世代
など、さまざまな人が集まる店になっています。
島の飲食店というと観光客向けの店を想像するかもしれませんが、「またたび」はもう少し地域に近い存在です。
島民が集まり、そこに観光客が加わる。
すると旅行者も、観光施設を見るだけでは分からない奈留島の日常に触れられます。
旅行で離島を訪れるなら、個人的にはこうした地元の人が実際に使っている店はかなり気になります。
観光ガイドだけでは分からない話を聞ける可能性があるからです。
居酒屋&Bar またたびの場所
「居酒屋&Bar またたび」は、奈留島の港から比較的近い場所にあります。
2025年時点で確認されている店舗情報は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
| 店名 | 居酒屋&Bar またたび |
| 住所 | 長崎県五島市奈留町浦1815-13 |
| 電話 | 090-5301-4223 |
| 定休日 | 月曜日 |
奈留島へ行く場合は、五島列島の中心となる福江島からさらに船で移動する方法が一般的です。
奈留島は本土から直接車で行ける場所ではありません。
そのため「またたびだけを目的に行く」という場合でも、船の運航時刻を確認してから予定を組むことが大切です。
特に帰りの船まで考えて行動しないと、その日のうちに福江島へ戻れない可能性があります。
また、飲食店の営業時間や定休日は変更されることがあります。
実際に訪れる場合は、営業状況を直前に確認しておくと安心です。
「またたび」は奈留島の交流拠点にもなっている
水野夫妻の店は、単純に料理やお酒を提供するだけの場所ではありません。
奈留島では人口減少が進む一方、移住者や若い世代による地域活動も続いています。
水野さんも、若い島民や移住者などが参加する地域活動に関わっています。
そこで大切にしているのが、人と人とのつながりです。
「またたび」も、島の人、帰省者、旅行者などが自然に顔を合わせる場所になっています。
この役割は、人口の多い都市部の飲食店とは少し違います。
店が少ない島だからこそ、1つの飲食店が
食事をする場所
だけでなく、
人と出会う場所
にもなります。
水野夫妻の世界旅行中の出会いも、人との縁から始まりました。
その2人が現在は、人と人がつながる店を運営しているというのは、偶然とはいえ面白いつながりです。
奈留島クラフトビール醸造所の構想
水野夫妻は、居酒屋の運営だけで終わるつもりではありません。
次に考えている大きな挑戦が、奈留島オリジナルのクラフトビール作りです。
夫婦は奈留島にクラフトビールの醸造所を作り、その土地ならではのビールを作る構想を進めています。
孝史さんはすでに静岡県で醸造の研修も受けています。
考えているのは、どこでも作れる一般的なクラフトビールではありません。
奈留島の特徴を出すため、
海藻
貝のエキス
島の果物
など、奈留島で得られる素材を活用したビールを作りたいとしています。
これは観光面でも意味があります。
例えば旅先で、
「奈留島でしか飲めないビール」
があれば、それ自体が島を訪れる目的の1つになります。
そしてビールを飲んだ人がその味を思い出せば、奈留島という地名も一緒に記憶されます。
地域の商品を作るというのは、単純に物を販売するだけではなく、その土地そのものを知ってもらうきっかけにもなるわけです。
個人的には、海藻や貝などを使ったビールがどんな味になるのか、かなり気になるところです。
ただし2026年8月時点では、確認できているのはあくまで醸造所を作る構想・準備段階についての情報です。
実際の販売開始時期や商品名などについては、正式な発表を確認する必要があります。
ゲストハウスを作ろうと考えた理由
もう1つ、水野さんが考えているのが宿泊できる場所を増やすことです。
奈留島は福江島から訪れることができますが、日帰りで帰る旅行者も少なくありません。
そこで水野さんは、島に泊まる人を増やすためのゲストハウスづくりも考えています。
これは非常に分かりやすい考え方です。
日帰りなら、
朝に島へ来る
↓
昼間に観光する
↓
夕方の船で戻る
という旅行になります。
しかし宿泊すれば、
夕方以降に島を歩く
↓
居酒屋で島民と話す
↓
星空を見る
↓
翌朝の島を楽しむ
と、体験できる時間そのものが増えます。
さらに宿泊者が増えれば、飲食店や地域の商品にもお金が使われます。
つまりゲストハウスは単なる宿泊施設ではなく、旅行者が奈留島に滞在する時間を延ばすための仕組みでもあります。
すでに奈留島には「またたび」に併設する形で案内されている宿泊施設もあり、旅行者が島に滞在できる環境づくりは少しずつ進んでいます。
実際に宿泊を検討する場合は、施設名、営業状況、予約方法、船の時刻をあわせて確認したいところです。
水野孝史さん・さくらさん夫婦の現在
水野夫妻の現在の活動を整理すると、中心にあるのは奈留島で人が集まる場所を作ることだと感じます。
まず2023年に「居酒屋&Bar またたび」をオープン。
現在は島民や観光客が交流する場所として営業しています。
さらに、その先には
奈留島オリジナルのクラフトビール
醸造所
ゲストハウス
といった構想があります。
一見すると、
居酒屋
ビール
宿泊施設
は別々の事業に見えます。
しかし実はすべてつながっています。
島を訪れる
↓
店で食事する
↓
奈留島のビールを飲む
↓
島に宿泊する
↓
島の人と交流する
という流れを作れるからです。
水野夫妻自身も、もともとは旅の途中で出会った2人です。
バングラデシュ、インド、ジョージアと3度偶然再会し、日本で交際を始め、その後奈留島へ。
孝史さんは漁協で働き、釣り場で偶然出会った建物オーナーとの縁から店を始め、夫婦で飲食業を学びながら「またたび」を開きました。
こうして振り返ると、2人の人生には何度も「偶然の出会い」が登場します。
だからこそ個人的には、「またたび」という店名がとてもよく似合っていると感じます。
旅で出会った2人が、今度は自分たちの店を、旅人と島民が出会う場所にしている。
さらにクラフトビールや宿泊施設まで実現すれば、「奈留島へ行ってみたい」と思う人にとって、また1つ島を訪れる理由が増えていきそうです。
実際に奈留島や「またたび」を訪れたい場合は、船の運航状況、店舗の最新営業情報、宿泊先の予約状況を事前に確認してから予定を立てるのがおすすめです。
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