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桑野信義が大腸がんの血便を3年放置した理由|ステージ3b直腸がんと人工肛門【林修の今知りたいでしょ!】

血便に気づきながら受診しなかった桑野信義さんの大腸がん体験

2026年9月10日放送のテレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」では、大腸がんを早く見つけるために知っておきたい「サイン」を、実際に直腸がんを経験した桑野信義さんの体験から紹介します。

桑野さんには、下痢や便秘、血便など体からのサインがありました。しかし「飲みすぎだろう」「痔だろう」などと考え、病院を受診しないまま約3年が経過。ようやく受けた大腸内視鏡検査で、リンパ節への転移を伴うステージ3bの直腸がんが見つかりました。

なぜ3年間も受診を先送りしてしまったのか。その後どんな治療を受け、人工肛門を経験し、現在に至ったのでしょうか。

この記事でわかること

  • 桑野信義さんが血便を約3年間放置した理由
  • 大腸がん発見前に出ていた下痢・便秘・血便などのサイン
  • ステージ3b直腸がん発見後の抗がん剤治療・手術・人工肛門
  • 桑野信義さんの現在と体験から分かる大腸がん検診の重要性

桑野信義さんは血便を「痔やウォシュレットのせい」と思い込んだ

桑野信義さんが大腸がんのサインに気づきながら約3年間受診しなかった大きな理由は、自分の症状を別の原因だと思い込んでいたことでした。

本人がこれまでに明かしているところでは、最初に続いたのはおなかの不調でした。

下痢が起こり、その後は便秘と下痢を繰り返すようになります。しかし当時は飲酒する機会も多く、「飲みすぎたからおなかの調子が悪いのだろう」と考えていました。

さらに血便も出るようになります。

ところが、これについても大腸の病気とは考えませんでした。

下痢で何度もトイレへ行き、ウォシュレットを繰り返し使うことでお尻が切れたのではないか、あるいは痔なのではないかと自分で理由をつけていたのです。

「血が出た」という非常に分かりやすい変化がありながら、それを大腸がんに結びつけなかったことが受診の遅れにつながりました。

内視鏡検査への抵抗感も受診を遅らせた

もう一つ大きかったのが、大腸内視鏡検査への抵抗感です。

桑野さんはもともと積極的に病院へ行くタイプではなく、特に大腸内視鏡検査については、肛門から検査を受けることへの恥ずかしさや怖さを感じていました。

家族から病院へ行くよう促されても、なかなか受診には踏み切れなかったと振り返っています。

桑野さんの著書「がんばろうとしない生き方」の目次にも、

「危険を知らせるサイン、『血便』をスルー」
「『内視鏡検査』を受けるのが怖かった」

という項目があります。

さらに、別の病気で医療機関へ通っていたため、「本当に大きな問題があれば医師から何か言われるだろう」という思い込みもあったといいます。

しかし、大腸がんを調べるには大腸に対する適切な検査が必要です。

こうした複数の思い込みや検査への抵抗が重なり、症状が始まってから約3年が経過してしまいました。

下痢・便秘・血便に加えてめまいやふらつきまで出ていた

桑野さんに起きていた変化は血便だけではありませんでした。

最初は下痢が続き、やがて便秘と下痢を繰り返すようになりました。

便意があるのに十分に排便できず、少量の便しか出ないこともあったと振り返っています。

仕事先では、会場へ着くとまずトイレの場所を確認するほど、排便への不安が日常生活に入り込んでいました。

そして症状が進むと、血便だけでなく、ふらつきやめまいまで起きるようになります。

国立がん研究センターによると、大腸がんは早期では自覚症状がほとんどないことがありますが、進行すると血便や下血、便秘、下痢、便が細くなる、残便感などが現れる場合があります。

慢性的な出血による貧血で、めまいなどの症状が起こることもあります。

これらはすべて大腸がんだけに起こる症状ではありません。

だからこそ、「痔だろう」「体質だろう」と自分だけで原因を決めず、症状が続く場合には医療機関で確認することが重要になります。

64歳で初めて受けた大腸内視鏡でステージ3b直腸がんが判明

ふらつきやめまいまで現れ、家族やマネージャーからも受診を強く勧められた桑野さんは、64歳のときに初めて大腸内視鏡検査を受けました。

検査ではポリープが見つかり、その中には内視鏡だけでは取り切れないほど大きな病変がありました。

詳しく検査した結果、診断されたのは直腸がん。

さらに周囲のリンパ節にも転移しており、ステージ3bと告げられました。

直腸は大腸の一部です。そのため桑野さんが経験した直腸がんも大腸がんに含まれます。

桑野さんは2021年に自身の公式ブログで病気を公表した際、前年秋に大腸がんを告知され、リンパ節にも転移している状態だったことを明かしています。

血便や排便の変化が始まってから長い時間が経過した末の診断でした。

抗がん剤治療を経て15時間に及ぶダヴィンチ手術

診断後、桑野さんはすぐに大きな手術を受けたわけではありません。

まず抗がん剤による治療を行い、がんを小さくしてから手術へ進む治療が行われました。

その後、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使った手術を受けています。

本人の公式ブログによると、手術は約15時間に及びました。

直腸がんと転移していたリンパ節を切除する大きな手術でした。

抗がん剤治療についても、副作用で体が動かせないほどつらい時期があったことを本人がたびたび振り返っています。

大腸がんと診断されてからは、抗がん剤治療、大手術、術後の生活と長い闘病が続くことになりました。

手術後は人工肛門「ストーマ」で約3カ月生活

桑野さんは直腸がんの手術に伴って、人工肛門である「ストーマ」を造設しました。

ストーマを持つ人は「オストメイト」と呼ばれます。

手術後、桑野さんは約3カ月間ストーマで生活し、その後、ストーマを閉じて再び肛門から排泄するための手術を受けました。

本人は当初、人工肛門になった自分を恥ずかしいと感じていたことも明かしています。

しかし、世の中には年齢や性別に関係なく多くのオストメイトがいて、通常の生活を送っていることを知り、考え方が変わったと振り返っています。

その経験から、日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会総会で自身の体験を講演するまでになりました。

一方、ストーマを閉じればすべて元通りになるわけではありませんでした。

直腸がんの手術後には排便障害が残り、桑野さん自身も現在までその症状と付き合っていることを公表しています。

術後にステージへ復帰し闘病経験を本にもまとめた

治療を続けた桑野さんにとって大きな目標だったのが、再びステージへ戻ることでした。

2021年7月7日、大阪フェスティバルホールで行われた鈴木雅之さんの公演でステージ復帰を果たしました。

桑野さんはこの7月7日を、自身にとって大切な「REBORN記念日」と呼んでいます。

さらに2022年には、闘病生活を記録した著書「がんばろうとしない生き方 大腸がんになって見つけた笑顔でいる秘訣」をKADOKAWAから出版しました。

そこでは血便を見過ごしてしまったことや内視鏡検査への恐怖、がん告知、抗がん剤治療、人工肛門、そしてステージ復帰までが本人の言葉でつづられています。

単に「がんを克服した芸能人」という話ではなく、自分が受診を遅らせた経験まで公にすることで、検査の重要性を伝え続けています。

桑野信義さんは2026年に術後5年の節目を報告

桑野さんはその後も自身の公式ブログで、検査や治療、その後の体調について発信を続けています。

2026年には、直腸がんの手術から5年の節目を迎えたことを報告しました。

その間には肺への転移や、2025年にS状結腸の腫瘍を切除するなど、治療や経過観察が必要な出来事も経験しています。

それでもステージで活動を続けながら、自身の経験をがん患者やオストメイトへの発信につなげています。

大腸がんの発見から手術、人工肛門、排便障害まで経験した桑野さんだからこそ、「あのときもっと早く病院へ行っていれば」という経験は重みを持っています。

血便を「痔だろう」と自己判断しないことが重要

桑野さんのケースで最も重要なのは、「大腸がんには必ずこの症状が出る」ということではありません。

むしろ問題だったのは、体に変化が起きているのに自分で別の原因を決めてしまったことです。

特に血便は痔でも起こります。

しかし、見た目だけで痔による出血なのか、大腸のポリープやがんによる出血なのかを判断することはできません。

国立がん研究センターも、痔がある場合であっても自己判断せず、必要な検査を受けることを勧めています。

また日本では、男女とも40歳以上を対象に、原則として年1回の大腸がん検診が推奨されています。

基本となるのは便潜血検査です。

便潜血検査で陽性になった場合には、再び便潜血検査だけを繰り返すのではなく、大腸内視鏡などの精密検査を受ける必要があります。

血便、排便回数の変化、下痢や便秘など気になる症状がある場合には、検診の時期を待たず医療機関へ相談することが大切です。

まとめ

桑野信義さんは大腸がんが判明する前から、下痢や便秘、血便などの変化を感じていました。

それでも「飲みすぎだろう」「痔だろう」「ウォシュレットで切れたのだろう」と考え、さらに大腸内視鏡検査への抵抗感もあったことから、受診を約3年間先送りしました。

ふらつきやめまいまで現れ、64歳で初めて大腸内視鏡検査を受けたところ、リンパ節への転移を伴うステージ3bの直腸がんが判明しました。

その後は抗がん剤治療、約15時間に及ぶダヴィンチ手術、約3カ月の人工肛門生活を経験。ストーマ閉鎖後も排便障害と向き合いながらステージへ復帰しています。

「血便だから痔だろう」「おなかの調子が悪いのは飲みすぎだろう」。

桑野さん自身が経験したように、こうした思い込みが受診を遅らせることがあります。

2026年9月10日の「林修の今知りたいでしょ!」で桑野さんの体験が取り上げられる最大の意味は、体から出ているサインを自己判断だけで見過ごさないことにあります。

参考リンク

テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」大腸がん特集

桑野信義&MASAオフィシャルブログ

国立がん研究センター がん情報サービス「大腸がんについて」

 


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