第一アイペット損保を率いる安田敦子社長のキャリア
2026年9月14日放送のテレビ東京『夢遺産~Dreams for the future~』に登場するのは、第一アイペット損害保険株式会社の代表取締役 執行役員社長・安田敦子さんです。
番組では「東大卒女性社長の3つの力」という印象的なテーマが掲げられています。安田さんは東京大学法学部を卒業後、メーカーのリーガル部門、アメリカ留学、戦略コンサルティングの世界を経て、ペット保険会社のトップへ。一直線ではないキャリアを歩んできました。
この記事でわかること
- 安田敦子さんの学歴とこれまでの経歴
- 富士ゼロックスからコンサル業界、アイペットへ移ったキャリア
- 2021年に社長となってから第一アイペットがどう成長したか
- 安田さんが現在の組織づくりで重視している考え方
安田敦子の経歴|東京大学法学部卒から2021年に社長就任
安田敦子さんの経歴をたどると、法律、経営コンサルティング、企業経営という異なる分野で経験を重ねてきたことが分かります。
第一ライフグループが公表した略歴などによる主な歩みは次の通りです。
- 1974年6月22日生まれ
- 1997年3月 東京大学法学部卒業
- 1997年4月 富士ゼロックス株式会社入社
- 2006年10月 株式会社ドリームインキュベータ入社
- その後、フリーのコンサルタントとして活動
- 2017年10月 アイペット損害保険株式会社入社
- 2018年7月 総務部長
- 2020年4月 執行役員総務部長
- 2020年10月 アイペットホールディングス経営企画部長
- 2021年4月 アイペット損害保険 執行役員経営企画部長
- 2021年6月 代表取締役 執行役員社長に就任
東京大学を卒業してすぐ保険業界に入ったわけではありません。製造業、コンサルティング、独立という経験を経て、40代になってからペット保険会社の経営を担う道へ進んでいます。
富士ゼロックスではリーガル部門に約10年、アメリカ留学も経験
最初の勤務先となった富士ゼロックスでは、リーガル部門を中心に約10年間勤務しました。
この期間には約2年間のアメリカ留学も経験しています。公開プロフィールでは、New York University School of LawのLL.Mと、University of Southern CaliforniaのIBEAR MBAを修了したことも明らかにされています。
つまり安田さんのキャリアの土台となったのは、法律だけではありません。
企業の法務を経験したうえで海外へ渡り、さらに経営について学んだことが、その後のコンサルティングや会社経営へつながっていきました。
ドリームインキュベータで約8年、戦略コンサルタントの世界へ
富士ゼロックスを離れた安田さんは、2006年にドリームインキュベータへ入社しました。
同社は企業の事業戦略や新規事業などを支援するコンサルティング会社です。安田さんは約8年間コンサルティングファームで勤務した後、フリーのコンサルタントとしても活動しています。
企業の一部門で専門性を磨く立場から、企業全体や事業を考える立場へ。
このキャリアチェンジは、後に経営企画を担当し、最終的に会社のトップを担ううえで大きな転機になったと見ることができます。
2017年にアイペットへ入社、約4年で社長に
安田さんがアイペット損害保険へ入社したのは2017年10月です。
翌2018年には総務部長となり、その後は執行役員総務部長、持株会社の経営企画部長、アイペット損保の執行役員経営企画部長と、短期間で担当領域を広げました。
そして2021年6月、代表取締役 執行役員社長に就任しています。入社から社長就任までは約3年8か月です。
法務、総務、広報、IR、経営企画など、経営の中枢に関わる幅広い領域を経験してきたことが特徴です。
第一生命グループ入りという大きな転換も経験
安田さんが社長になった後、会社には大きな転換がありました。
2023年3月、親会社だったアイペットホールディングスが第一生命ホールディングスの100%子会社となり、アイペット損害保険も第一生命グループ入りしました。
さらに2024年にはアイペットホールディングスを吸収合併。2026年4月には第一生命ホールディングスが第一ライフグループへ商号変更したことに伴い、会社名も第一アイペット損害保険株式会社へ変更されています。
ベンチャーとして成長してきたペット保険会社が、大手金融グループの一員として次の成長段階に入った時期を率いているのが安田さんです。
保有契約件数は100万件を突破
第一アイペットは2004年に母体となる会社が設立され、2008年からペット医療費用保険「うちの子」などを販売してきました。
保有契約件数は、
- 2021年1月 60万件突破
- 2021年12月 70万件突破
- 2023年2月 80万件突破
- 2024年6月 90万件突破
- 2025年9月 100万件突破
と増えています。
安田さん自身も「ペットと人とが共に健やかに暮らせる社会をつくる」という経営理念を掲げ、ペット保険を単に医療費を補償する商品ではなく、飼い主がペットを生涯にわたって大切に育てることを支える仕組みとして位置づけています。
安田敦子が組織づくりで重視する「人」と「意志」
『夢遺産』では、安田さんが組織を導くうえで大切にしている「3つの力」が取り上げられます。
ただし、テレビ東京の放送前の公式予告では、その3つが具体的に何を指すのかまでは公表されていません。そのため、既存インタビューで語られている考え方と番組の「3つの力」を同一のものとして断定することはできません。
一方、安田さんがこれまでのインタビューで繰り返し重視してきた考え方は確認できます。
特に強調されているのが「人財力」です。
会社が次の成長段階へ進むためには「人」の力をさらに高める必要があるとして、人財育成やマネジメント層の変革に力を入れています。
もう1つ重要なキーワードが「意志」です。
社員一人ひとりが指示された仕事をこなすだけではなく、自ら意志を持って働き、変革や挑戦に向かう組織を目指しています。
さらに、中途採用、新卒、グループ会社から加わった社員など、さまざまな背景を持つ人がいることを前提として、多様な意見を集めて知恵を出し合うことも重視しています。
「ペットの保険が当たり前の世の中」を目指す
安田さんが率いる第一アイペットが掲げているMissionは、「ペットの保険が当たり前の世の中にする」ことです。
ペットには人間の健康保険のような公的医療保険制度がないため、動物病院での診療費は基本的に飼い主の負担となります。
第一アイペットでは、通院・入院・手術を幅広く補償する「うちの子」や、手術費用を中心に備える「うちの子ライト」などを展開しています。
現在のブランドメッセージは「うちの子に一生の愛を」。
さらに2030年に向けて「その先の、ペットの保険会社」と評価される存在になることを目指しています。
まとめ
安田敦子さんは、東京大学法学部を卒業後、富士ゼロックスのリーガル部門、アメリカ留学、ドリームインキュベータでのコンサルティング、フリーコンサルタントという経験を経て、2017年にアイペット損害保険へ入りました。
そして2021年、代表取締役 執行役員社長に就任。現在は第一ライフグループの第一アイペット損害保険を率いています。
法律だけ、コンサルティングだけ、保険だけという経歴ではなく、異なる分野を経験しながら経営者へ進んできた点が安田さんのキャリアの大きな特徴です。
『夢遺産』で取り上げられる「3つの力」と、安田さんがこれまで語ってきた人財育成や組織づくりへの考え方がどう結びついているのかも注目したいところです。
参考リンク
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