境町で実際に無料になっている子育て支援と住宅制度
2026年9月15日放送の『超調査チューズデイ』では、茨城県にある「あらゆるものが無料になった謎の町」が取り上げられます。放送前の番組情報では町名は公表されていません。
一方、茨城県境町では現在、小中学校の給食費、英検、放課後スポーツ教室、英語キャンプ、海外派遣など数多くの無料事業が実施されています。さらに、対象住宅に25年間住み続けると土地と建物が無償譲渡される制度まであります。番組で紹介される町が境町だとは現時点で公式確認できていないため、ここでは両者を同一と断定せず、境町で実際に行われている制度を公式情報から整理します。
この記事でわかること
- 境町で現在無料になっている子育て・教育サービス
- 25年住むと家と土地を無償譲渡される住宅の仕組み
- 「無料」を支える財源と境町のまちづくり
- 2026年現在募集されている「アロハタウン」の条件
境町では給食・医療・英検・スポーツ・海外体験まで無料になる
境町の特徴は、1つの大きな補助金があるというより、子どもの成長に合わせて無料・助成制度が何段階にも用意されていることです。
2026年7月更新の境町公式「子育て支援制度一覧」で確認できる主なものだけでも、かなりの数があります。
- 第2子以降の保育料:無料
所得制限なしで、きょうだいの年齢制限もありません。3~5歳児は国の幼児教育・保育無償化の対象です。 - 3~5歳児の給食費:無料
幼稚園・保育所・認定こども園の対象児童について、主食費・副食費を境町が補助しています。 - 小中学校の給食費:無料
2026年度も無償化を実施。町立小学校では年間4万6,750円、中学1・2年生では5万600円などの給食費が保護者負担0円になります。 - 英検受験料:年1回無料
町内の小中学校が準会場となり、普段通っている学校で受験できます。 - イングリッシュサマーキャンプ:参加費無料
小学5~6年生の希望者を対象に、軽井沢の町有施設で2泊3日の英語キャンプを実施しています。 - 放課後スポーツ教室:参加費無料
サッカー、フィールドホッケー、BMXなどをプロから教わることができ、学校から会場までの送迎も無料です。 - ホノルルへのホームステイ:参加費無料
小学5~6年生、中学2~3年生から選考された児童・生徒が対象です。2026年度も募集され、参加負担金は0円。ただしパスポート、ESTA、個人的な費用などは自己負担です。 - 放課後・土曜日の学習支援「さかいっ子未来塾」:無料
- 中学生の沖縄リーダーシップ研修:参加費無料
- 夏休み富士登山チャレンジ:参加費無料
- 18歳以下のこども食堂:対象弁当を無料提供
- 20歳までの子ども・学生の医療費:助成により無料
医療費については、0歳から高校3年生までに加え、19・20歳は学生を対象として入院・外来の自己負担分を助成。医療機関でいったん支払った金額を、後日町が振り込む場合もあります。単純に窓口ですべて0円になる仕組みではない点には注意が必要です。
つまり「何でも無条件で無料」という町ではありません。年齢、在学、選考、居住などの条件はありますが、子育て・教育分野で「無料」と明記された制度が非常に多い町なのは事実です。
25年住み続けると家と土地を無償譲渡する「アロハタウン」
さらに目を引くのが、境町の定住促進住宅「アイレットハウス」です。
現在は戸建住宅タイプ第5弾となる「アイレットハウス アロハタウン」の入居者が募集されています。これは最初から家が無料でもらえる制度ではありません。
町が整備した戸建賃貸住宅に入居して家賃を払いながら暮らし、25年間住み続けた入居者に土地と住宅を無償譲渡する仕組みです。
2026年9月時点で公表されている内容は次の通りです。
- 所在地:茨城県猿島郡境町大字上小橋55番地11付近
- 棟数:24棟
- 間取り:3LDK
- 延床面積:約100㎡、約30坪
- 減額後家賃:月額7万2,000円
- 駐車料金:月額3,300円
- 太陽光サービス料:月額3,500円、入居から10年間
- 敷金:9万2,000円
- 礼金・共益費・仲介手数料・更新手数料:なし
- 申込期限:2026年10月16日
対象の中心は子育て世帯や新婚世帯です。所得月額15万8,000円以上48万7,000円以下などの基準があり、入居後は世帯全員の住民票を移し、境町を生活の本拠とする必要があります。
ここは特に誤解しやすい部分です。
「境町へ移住すれば家がタダでもらえる」のではなく、対象住宅へ入居し、家賃などを負担しながら25年間暮らすことが無償譲渡の前提です。
それでも25年後に土地と建物の所有権を得られる設計は、一般的な自治体の移住支援と比べてもかなり特徴的です。
境町が「無料」を増やせる背景にはふるさと納税と補助金がある
これほど無料サービスを増やして、「町の財政は大丈夫なのか」と感じるところですが、境町は財源づくりそのものをまちづくりの柱にしてきました。
境町公式サイトによると、令和7年度の「ふるさとづくり大賞」で総務大臣表彰を受賞した際にも、ふるさと納税や補助金などによる新たな財源確保と、それを活用した医療費・給食費の無償化、住宅施策などが評価されています。
境町のふるさと納税特設サイトでも、寄付を「未来への投資」と位置づけ、特に子育てや新しいまちづくりへ活用していると説明しています。
実際、ふるさと納税による財源は以前から、放課後児童クラブの施設整備、小中学生の給食費補助、20歳までの医療費助成などに使われてきました。
無料だから行政サービスに費用がかかっていないわけではありません。
利用する家庭の負担を町側へ移し、そのための財源を外から確保するというのが、境町のまちづくりの大きな特徴です。
英語教育0円は境町の象徴的な取り組み
なかでも境町が力を入れているのが英語教育です。
町内すべての小中学校には英語スキルを持つ複数のフィリピン人講師が配置され、さらに1人1台の端末を利用して、フィリピンの講師と1対1で話すオンライン英会話も実施されています。
境町公式の移住ページでは、これを「先進英語教育が0円」と大きく打ち出しています。英検の無料受験、英語キャンプ、ホノルルへの派遣までつながっており、単発のイベントではなく、日常の授業から海外体験までを連続させているのが特徴です。
さらに小学生向けには無料のスポーツ教室、学習支援、中学生には無料の体験事業が用意されています。
「給食だけ」「医療費だけ」と1つの負担を軽くするのではなく、教育・体験まで含めて家庭の支出を減らしているところが、境町が過去のテレビ番組でも「お得すぎる町」と繰り返し紹介されてきた理由の1つです。境町公式サイトにも、2024年のテレビ番組で「無料サービス豊富!茨城・境町」と紹介された記録があります。
境町へ移住を考える場合に確認しておきたいこと
無料という言葉だけで判断せず、それぞれの制度の対象条件を確認することが大切です。
特に住宅は25年間居住することが前提で、家賃そのものが無料になるわけではありません。海外ホームステイや一部の体験事業も、希望者全員ではなく選考・定員制となっています。
一方、2026年度の小中学校給食費無償化や、第2子以降の保育料無料、英検受験料補助、20歳までの医療費助成などは、現在も境町公式サイトで制度が確認できます。
現在募集中の「アイレットハウス アロハタウン」に興味がある場合は、2026年10月16日が申込期限です。先着順ではなく、申込書類をもとに締め切り後に入居者が選考されます。
まとめ
境町の「無料」は、単なるキャンペーンではありません。
小中学校の給食費、英検、スポーツ教室、学習支援、英語キャンプ、海外体験、20歳までの医療費助成など、子どもが成長していく各段階に合わせて家計負担を抑える仕組みが組み合わされています。
さらに「アイレットハウス」では、対象住宅へ25年間住み続けると土地と建物を無償譲渡。2026年には第5弾となる「アロハタウン」の募集まで進んでいます。
9月15日の『超調査チューズデイ』が予告している「あらゆるものが無料になった謎の町」は、放送前時点では町名が公表されていません。一方、現在の境町には、予告の表現を連想させるほど多くの無料・無償化制度が実際に存在しています。番組の町と境町を同一と断定せず、この点は分けて見ておく必要があります。
参考リンク
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