記事内には、広告が含まれています。

齋村美由紀弁護士の1.3億円横領|成年後見人の預り金を流用、控訴審は懲役3年8か月【ザ!世界仰天ニュース】

事件

成年後見人として預かった財産1億3000万円余りを横領した事件

2026年9月29日放送の「ザ!世界仰天ニュース」では、財産を守る立場にある弁護士らが、管理を任された資産を使い込んだ事件が取り上げられます。日本テレビは、成年後見などの社会制度と、社会的信用の高い専門職による巨額横領をテーマとしています。

このテーマと重なる重大事件の1つが、事件当時、広島弁護士会に所属していた齋村美由紀弁護士による業務上横領事件です。

成年後見人として管理していた預金など合計1億3000万円余りを横領し、2025年3月の一審では懲役4年6か月、同年7月の控訴審では懲役3年8か月の実刑判決を受けました。

この記事でわかること

  • 齋村美由紀弁護士が横領した1億3000万円余りの内訳
  • 成年後見人の財産5000万円が別の依頼者へ流れた経緯
  • 自動車購入やエステ代などに使われた金額
  • 一審懲役4年6か月から控訴審懲役3年8か月となった裁判経過

齋村美由紀弁護士は1億3000万円余りを横領し懲役3年8か月

広島弁護士会によると、齋村美由紀弁護士は、成年後見人として管理していた預り金など合計1億3000万円余りを横領したとして業務上横領罪に問われました。

2025年3月4日、広島地方裁判所は懲役4年6か月の実刑判決を言い渡します。

その後控訴し、2025年7月30日に広島高等裁判所が言い渡した判決は懲役3年8か月でした。

事件で認定された横領は大きく3つに分かれます。

  • 成年後見人として管理していたAさんの預金から5000万円
  • 別の依頼者Bさんから預かっていた財産から6200万円
  • Bさんの財産からさらに1860万3120円

合計すると1億3060万3120円です。

金額だけを見ても非常に大きな事件ですが、さらに問題となったのが、その多くが齋村弁護士自身の本来の依頼とは異なる「別の依頼者」に関係する支払いへ流れていたことでした。

成年後見人として預かった5000万円を別の依頼者へ送金

事件の始まりには、横領被害を受けた2人とは別の依頼者Xさんとの関係がありました。

齋村弁護士は2018年、父親を亡くしたXさんから相続手続きなどを受任。その後、Xさんの祖母も亡くなり、別の相続手続きも担当することになりました。

裁判で明らかになった事情では、この依頼への対応が遅れ、Xさんが本来受け取る予定だった金銭などについて、齋村弁護士自身が立て替える状態になっていきました。

やがて立替金は非常に大きな額になります。

2020年6月から7月、齋村弁護士は成年後見人として財産を管理していたAさんの預金から、2回に分けて計5000万円をXさんへ送金しました。

つまり、本来Aさんのために守られるべき財産が、別の依頼案件の支払いに使われたことになります。

成年後見人は、判断能力が十分ではない本人の財産を守る重要な立場です。

その立場で預かった5000万円が別人への支払いに使われたことが、この事件の大きな特徴です。

さらに6200万円を別の依頼者への立替払いに使用

5000万円で終わりませんでした。

2021年以降、齋村弁護士は別の依頼者Bさんから管理を任されていた財産から、7回にわたって合計6200万円をXさんの口座へ送金しました。

裁判では、この6200万円もXさんが相続で得ると見込まれていた金銭の立替払いだったとされています。

Xさんへの立替払いは、最終的に総額1億5500万円に達したと齋村弁護士自身が法廷で説明しています。

ここで重要なのは、横領した1億3000万円余りすべてが、自動車や美容など本人のぜいたくのためだけに使われた事件ではないことです。

大部分は、別の依頼案件で発生した巨額の立替払いに流れていました。

一方、それは他人の財産を無断で別の案件に回してよい理由にはなりません。

一審判決では、業務上の問題を隠すために依頼者の財産を侵害し続けた点が厳しく評価されました。

1860万円余りは自動車購入やエステ代などにも使われた

事件は途中からさらに性質を変えていきます。

齋村弁護士は2022年2月から2024年5月までの間、Bさんの口座から26回にわたり、計1860万3120円を引き出しました。

この金銭については、生活費のほか、自動車の購入やエステ代などにも使われたとされています。

裁判で齋村弁護士は、複数の口座間で資金を動かしていく中で金を使ってしまった趣旨の説明をしています。

当初は別の依頼者への立替払いとして始まった財産の流用が、その後は自分の生活に関係する支出にも広がっていった形です。

この1860万円余りと、先に別の依頼者へ送金した5000万円、6200万円を合わせると、起訴された横領額は1億3000万円を超えます。

弁護士になるきっかけは「人を助けたい」という思いだった

この事件で印象的なのが、齋村弁護士がもともと弁護士を目指した経緯です。

大学卒業後、法律事務所で約3年間秘書として働き、その後、法科大学院へ進学。2008年に司法試験に合格し、2009年に広島弁護士会へ登録しました。

法廷では、法律事務所で働いていた時代に、人を助けて感謝される弁護士の姿を見たことが弁護士を目指すきっかけだったと説明しています。

弁護士になった当初は法律事務所に勤務し、その後、同期の弁護士と独立して法律事務所を設立しました。

独立後も仕事を続ける中で、1人の依頼者との案件を抱え込みます。

裁判では、勤務弁護士時代には難しい案件で先輩弁護士から支援を受けることができた一方、独立後のXさんの案件については1人で対応していたことも明らかになっています。

「人を助けたい」と弁護士になった人物が、やがて別の依頼者を助けるために他人から預かった財産へ手をつけ、巨額横領事件へ発展していったことになります。

2022年には預り金管理をめぐり戒告処分を受けていた

さらに、この事件には前段階がありました。

齋村弁護士は、成年後見人として預かった2000万円と3000万円について、自己資金と明確に区別する方法で適切に保管していなかったことなどから、2022年11月に広島弁護士会から戒告の懲戒処分を受けています。

この処分は、日本弁護士連合会の「自由と正義」にも掲載されました。

その後、2024年7月に業務上横領容疑で逮捕され、刑事事件へと進みます。

2025年3月4日の広島地裁判決では懲役4年6か月。広島弁護士会も同日、会員が業務上横領罪で実刑判決を受けたことを重く受け止める会長談話を公表しました。

控訴審では懲役4年6か月から3年8か月へ

一審の広島地裁は2025年3月4日、齋村弁護士に対して懲役4年6か月を言い渡しました。

検察側の求刑は懲役5年でした。

弁護側は、犯行の大部分が私的な欲望を満たす目的ではなく、別の依頼人への立替払いだったことなどを主張し、執行猶予付き判決を求めていました。

しかし一審は実刑判決としました。

その後の控訴審では、2025年7月30日、広島高裁が一審より10か月短い懲役3年8か月を言い渡しました。

広島弁護士会も、控訴審で懲役3年8か月の実刑判決が言い渡されたことを公表しています。

巨額の横領であることに変わりはなく、執行猶予ではなく実刑判決となりました。

実用情報|成年後見人に財産を任せるときの仕組み

成年後見制度では、後見人に財産を任せたら完全に自由に管理できるわけではありません。

成年後見人は本人のために財産を管理し、家庭裁判所の監督を受けます。

ただし今回のような事件を見ると、「弁護士などの専門職だから」という肩書だけではなく、預り金がどのように管理され、どのような監督が行われているのかも重要になります。

家族が成年後見制度を利用している場合には、

  • 預貯金や財産の管理状況
  • 後見人が家庭裁判所へ提出する報告
  • 大きな金額が動いていないか
  • 後見監督人や支援信託などの仕組みが利用されているか

といった点も、制度を理解するうえで確認しておきたい部分です。

まとめ

齋村美由紀弁護士は、成年後見人として管理していた財産などから、合計1億3000万円余りを横領したとして業務上横領罪に問われました。

認定された主な内容は、

  • 成年後見人として預かった5000万円を別の依頼者へ送金
  • 別の依頼者の財産6200万円も立替払いに使用
  • さらに1860万3120円を自動車購入やエステ代などに使用

というものでした。

2025年3月の一審では懲役4年6か月、7月30日の控訴審では懲役3年8か月の実刑判決が言い渡されています。

事件の始まりには、別の依頼者への立替払いという事情がありました。しかし、その穴を埋めるために成年後見人として預かった他人の財産へ手をつけ、さらに自分の生活費などにも流用するまでに拡大しました。

財産を守るために選ばれた専門職が、その信頼を利用して巨額の財産を動かしてしまった事件として、成年後見制度における財産管理と監督の重要性を改めて示す事例です。

参考リンク


気になる生活ナビをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました