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房州うちわと京うちわの違い|丸柄・窓・挿し柄の見分け方と選び方

房州うちわの丸柄と窓、京うちわの挿し柄を比べたイメージ。「柄でわかる うちわの違い」の文字入り 伝統工芸

房州うちわと京うちわの違い

房州うちわと京うちわは、見た目が似ていても竹の組み方が違います。房州うちわは一本の竹から作る丸い柄と半円形の「窓」、京うちわは扇面と柄を別々に作る「挿し柄」が特徴です。2026年10月28日放送予定のNHK Eテレ『手話で楽しむみんなのテレビ×美の壺』では、両者の工芸技術が紹介されます。購入前に役立つ見分け方を、産地の公式情報から整理します。

房州うちわは丸柄と半円形の「窓」が特徴

千葉県館山市・南房総市で作られる房州うちわは、日本三大うちわの一つです。良質な女竹(めだけ)の下部を丸い持ち手として残し、先端を細く裂いて扇面の骨にします。柄と骨が一本の竹からつながる「丸柄」が特徴です。

柄の上に、細く割いた竹骨を糸で編んだ半円形のすき間ができます。これを「窓」と呼びます。房州うちわ振興協議会は48〜64本ほどの骨に割く製法を紹介しています。丸型や卵型もあるため、外側の形ではなく、丸い柄と窓の編み目に注目しましょう。

京うちわは扇面と柄を別々に作る「挿し柄」

京都市や南丹市などで作られる京うちわは、竹ひごを並べて両面に紙を貼った扇面に、別に作った柄を差し込みます。この「挿し柄(さしえ)」が最大の特徴です。一本の竹の先端を割いて骨を作る房州うちわとは、柄の根元の構造が違います。

「挿し柄」は製造方法の名前で、購入後に柄を自由に抜き差しできる意味ではありません。京うちわを探すときは、扇面と持ち手の接合部分を見ましょう。京都扇子団扇商工協同組合は、竹骨50本を「5立て」、70本を「7立て」、90本を「9立て」とする区分を紹介しています。骨の多さだけでなく、大きさや握りやすさも選ぶ際の目安になります。

購入前は産地・伝統証紙・使い道を確認する

まず、商品説明で製作者や産地を確認します。「京うちわ」は京都扇子団扇商工協同組合の地域団体商標です。国指定の伝統的工芸品では、産地の検査を経た商品に貼られる「伝統証紙」も目安となります。ただし、販売ページに証紙が写っていないだけで偽物とは断定できません。疑問があれば販売店に確認しましょう。

扇いで使うなら、持ち手の握りやすさ、長さや重さを確認しましょう。飾るなら、房州の「窓」の編み目や京うちわの絵柄など、どこを見せたいかで選ぶ方法があります。どちらが必ず強い風を出すとは断定できません。竹や和紙は無理に曲げたり濡らしたりせず、修理が必要なら製造元に相談してください。

購入・見学の情報は房州うちわ会館の公式案内、京都扇子団扇商工協同組合の店舗案内で確認できます。日本三大うちわのもう一つ、香川県の丸亀うちわは平らな竹柄が特徴です。丸亀うちわの製法と工場を紹介した記事も参考になります。

番組予告には染色家・芹沢銈介の「うちわ絵」も登場します。芹沢染紙研究所では型染をうちわや扇子など日用品に広げていました。うちわは涼むためだけでなく、絵柄や染色の技を楽しむ工芸品でもあります。

まとめ

房州うちわは丸い竹柄と半円形の「窓」、京うちわは柄を別に作って差し込む「挿し柄」が見分け方の基本です。購入するときは外形や絵柄だけでなく、柄と骨の構造、産地、販売元を確かめましょう。扇ぐための実用品としても、竹の編み目や型染を楽しむ工芸品としても、それぞれの魅力を生かした選び方ができます。


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