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茶粥の作り方|奈良・和歌山のおかいさんと冷やご飯・生米の使い分け

番茶とほうじ茶、湯気が立つ茶粥を背景に『炊いたご飯か 生米か』『奈良・和歌山の茶粥』と記した記事専用イメージ画像。実物の料理を撮影した写真ではありません。 グルメ

茶粥「おかいさん」は冷やご飯でも生米でも作れる

奈良と和歌山で親しまれる茶粥(ちゃがゆ)は、番茶やほうじ茶で米を炊く郷土料理です。作り方に迷ったら、すでに炊いたご飯を使うなら奈良県の公開レシピ、生米から作るなら和歌山県の公開レシピが参考になります。茶葉の種類だけでなく、煮出す茶の量と米の入れ方も違います。2026年10月29日(木)放送予定の日本テレビ系『秘密のケンミンSHOW極』では、奈良・和歌山の茶粥文化が特集されます。ここでは放送内容を先取りせず、農林水産省と自治体の公開レシピをもとに、家庭での材料と手順を整理します。

奈良と和歌山の茶粥は米の状態と茶葉が違う

農林水産省「うちの郷土料理」に掲載された奈良県の茶粥は、ほうじ茶を煮出してから炊いたご飯を加える方法です。冷やご飯を温めてさらりと食べる「おかいさん」として紹介されています。一方、同じ農林水産省の和歌山県の「おかいさん/茶がゆ」は、番茶を煮出し、茶袋を取り出してから洗った生米を入れて炊くレシピです。

ただし、奈良県民は全員が冷やご飯、和歌山県民は全員が生米という意味ではありません。どちらの資料にも地域・家庭による違いがあると明記されています。奈良市観光協会は生米を茶で炊き、さらさらになるよう仕上げる店の例を紹介しており、和歌山県田辺市では番茶ではなくほうじ茶を使った生米レシピも公開しています。

茶葉は、奈良の農水省版がほうじ茶、和歌山の農水省版が番茶という違いです。和歌山の主な食材の説明には「番茶またはほうじ茶」とあり、特定の一種類でなければ茶粥と呼べないわけではありません。食卓で使う茶葉を選ぶときは、地域名よりも作りたいレシピの配合を確認すると混同せずに済みます。

奈良県版の作り方|ほうじ茶30gと炊いたご飯

農林水産省の奈良県版「茶粥」の掲載材料は、10人分として次の量です。米1合は先に普通のご飯に炊き、その炊飯用の水は下記の5カップとは別に必要です。掲載の分量を生米からの茶粥にそのまま流用しないでください。

材料(公式掲載・10人分)

  • 米:1合(通常の水加減で先に炊く)
  • ほうじ茶:30g
  • 水:5カップ(お茶を煮出す用)
  • 塩:小さじ1

作り方

  1. 米1合を通常の水加減で炊いてご飯にする。
  2. 鍋で水5カップを使い、ほうじ茶30gを煮出す。
  3. 煮出したお茶に炊いたご飯と塩小さじ1を加える。
  4. 中火でときどきかき混ぜ、好みのかたさになるまで煮る。

好みで蒸したさつまいもや焼いたかき餅を加える方法も公式資料で紹介されています。水が5カップと少なく見えるかもしれませんが、この配合は米を一から炊く水量ではなく、炊き上がったご飯を煮るためのものです。すでに冷蔵保存したご飯を使う場合は、保管状態を確認し、傷んだものを再利用しないことが大切です。

和歌山県版の作り方|生米1合・番茶大さじ2・水6合

農林水産省の和歌山県版「おかいさん/茶がゆ」は、2~3人分の生米レシピです。奈良県版の「米1合・水5カップ」と同じ料理名でも、米の状態が異なるため、材料を混ぜて計算しないことがポイントです。

農林水産省掲載の和歌山県の茶粥おかいさん。器に入ったさらりとした茶色の粥と梅干し・金山寺みそなどの添え物
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」和歌山県「おかいさん/茶がゆ」(公式ダウンロード対象画像・無加工掲載。掲載写真は料理のイメージです)

材料(公式掲載・2~3人分)

  • 米:1合
  • 番茶:大さじ2
  • 水:6合
  • 塩:ひとつまみ(好みで)

作り方

  1. 鍋に分量の水を沸かし、茶袋に入れた番茶を色よく煮出す。
  2. 茶袋を取り出し、洗った生米を入れて強火で炊く。
  3. 木のしゃもじで米をすくい上げるように混ぜる。
  4. 米がふくらんだところで火を止め、必要なら塩をひとつまみ加える。

茶粥の食べ方には、梅干しや金山寺みそを添えるほか、さつまいも、そら豆、むかごなどを加える地域の例もあります。実際に何を入れるかは家庭によって異なり、砂糖や大量の塩を加えることが標準というものではありません。

ほうじ茶で生米から作りたい場合は、和歌山県田辺市の茶がゆレシピも参考になります。田辺市は米1合、ほうじ茶1パック、水9~11カップ程度を使い、約20分炊いたあと10分ほど蒸らす手順を掲載しています。農林水産省の和歌山県版とは水量も工程も異なる別配合なので、途中で双方を継ぎ足さず、どちらか一つのレシピに従ってください。

残りご飯で茶粥を作る際、室温に長時間置いたご飯を再加熱すれば必ず安全になるわけではありません。農林水産省は、米飯を保存するときは小分けにして速やかに冷蔵・冷凍し、長時間の室温放置を避けるよう注意しています。保存と食中毒の関係は農林水産省のセレウス菌対策で確認できます。

まとめ

奈良と和歌山の茶粥はどちらも「おかいさん」と呼ばれますが、農林水産省の掲載レシピでは奈良はほうじ茶と炊いたご飯、和歌山は番茶と生米を使います。材料の分量は煮る米の状態に合わせ、別々のレシピとして調理することが大切です。地域や家庭には別の炊き方もあるため、茶葉や水量を固定的な県民ルールとは考えず、好みの方法を選びましょう。


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