標高3454m、鉄道でたどり着くスイス「Top of Europe」
2026年9月12日放送の『サンド&芦田愛菜の博士ちゃん』では、サンドウィッチマンと中尾明慶さんが観光大国スイスを約400km横断します。数ある立ち寄り先の中でも、放送後に特に検索されそうなのが「ヨーロッパで一番高い鉄道駅」として紹介されるユングフラウヨッホです。
標高3454mの駅まで鉄道で上がり、その先には世界自然遺産に含まれる巨大なアレッチ氷河が広がります。実際に旅行するとなると気になるのが、どこから乗るのか、料金はいくらなのか、どんな絶景が見られるのかという点。ユングフラウヨッホの魅力と行き方を、公式情報をもとに詳しくまとめました。
この記事でわかること
- ユングフラウヨッホが「Top of Europe」と呼ばれる理由
- ユングフラウ鉄道で標高3454mまで行く方法
- 2026年の料金と座席予約の注意点
- アレッチ氷河で起きている気候変動の問題
ユングフラウヨッホはヨーロッパ最高所にある鉄道駅
ユングフラウヨッホは、スイスのベルナーオーバーラント地方にある高山観光地です。
ユングフラウ鉄道の終点「ユングフラウヨッホ駅」は標高3454m。ユングフラウ鉄道公式は、ここを「ヨーロッパで最も標高の高い鉄道駅」と案内しています。グリンデルワルトの谷から、登山をせずに一気に雪と氷の高山世界へ入れることが最大の特徴です。
ユングフラウヨッホという名前は「ユングフラウ山の頂上」という意味ではありません。ユングフラウとメンヒの間にある鞍部を指し、その地下に鉄道駅、周辺に展望施設などが整備されています。
さらにエレベーターで上がった先にあるスフィンクス展望台は標高3571m。晴れていれば、氷河と4000m級のアルプスが連なるスイスらしい大パノラマを楽しめます。
ユングフラウ鉄道は100年以上前に山の内部へ造られた
現在では多くの観光客が気軽に乗っていますが、ユングフラウ鉄道が完成したのは1912年です。
きっかけをつくったのは、スイスの実業家アドルフ・グイヤー=ツェラー。1893年、娘とミューレン周辺を歩いていた際に、クライネ・シャイデック方面を走る鉄道を目にし、「ここからユングフラウへ鉄道を延ばす」という構想を思いついたと公式記録に残されています。
最大の難関は、巨大な山の中にトンネルを掘ることでした。
現在のユングフラウ鉄道は全長約9.34km。そのうち約7.6kmがトンネルで、列車はアイガーとメンヒの内部を通り抜けます。最大勾配は250‰で、急斜面を登るために歯車を使うラック式鉄道が採用されています。
しかも建設されたのは100年以上前です。工事には爆破事故やストライキ、資金難などが重なり、当初の計画より大幅に完成が遅れました。それでも1912年、ついにユングフラウヨッホまで線路がつながりました。
現在も列車は同じルートを通り、長さ7.6kmのトンネルを抜けてユングフラウヨッホへ向かいます。
「標高3454mまで鉄道で行ける」という便利さだけでなく、「この場所に100年以上前、どうやって線路を造ったのか」という建設物語も、ユングフラウ鉄道の面白さです。
世界遺産なのはユングフラウ鉄道ではなくユングフラウ=アレッチ地域
番組概要には「世界遺産鉄道」という言葉が登場するため、少し整理しておきたいポイントがあります。
ユングフラウヨッホへ上るユングフラウ鉄道そのものがユネスコ世界遺産に登録されているわけではありません。
世界自然遺産になっているのは、ユングフラウヨッホ周辺を含む「スイス・アルプス ユングフラウ=アレッチ」です。2001年に世界遺産へ登録され、2007年に登録地域が拡張されました。現在の登録面積は8万2400haです。
一方、スイスには鉄道そのものが世界遺産になっている路線もあります。代表的なのがレーティッシュ鉄道のアルブラ線・ベルニナ線とその周辺景観です。
『博士ちゃん』のスイス横断では複数の鉄道や世界遺産が登場するため、番組を見る際には「世界遺産の鉄道」と「世界自然遺産の中へ上っていくユングフラウ鉄道」を分けて見ると理解しやすくなります。
ユングフラウヨッホから見えるアレッチ氷河が圧巻
ユングフラウヨッホを代表する景色がアレッチ氷河です。
ユネスコはユングフラウ=アレッチ地域を、ヨーロッパアルプスで最も氷河化が進んだ地域のひとつとして評価しており、アレッチ氷河はヨーロッパ最大・最長の氷河として知られています。
スフィンクス展望台から眺めると、山と山の間を白い巨大な川のように氷河が流れていきます。
目の前だけを見ると静止しているように見えますが、氷河は雪が長い年月をかけて圧縮され、重力によって少しずつ谷へ流れている巨大な氷の塊です。
そして番組概要にある「世界中を巻き込む深刻な問題」と深く関係するのが、気候変動による氷河の後退です。
ユネスコもこの世界遺産について、氷河の後退が現在進行する気候変動をはっきり示す地域だと説明しています。氷が解けて後退した場所に新たな植物が定着していく過程まで含め、この地域は地球環境の変化を観察できる重要な場所になっています。
つまりアレッチ氷河は、美しい観光名所であると同時に、地球温暖化を実際の風景として見ることができる場所でもあるのです。
最速ならグリンデルワルト・ターミナルから約45分
現在、ユングフラウヨッホへ最も速く向かえるのがグリンデルワルト・ターミナル経由です。
グリンデルワルト・ターミナルから「アイガー・エクスプレス」という3Sロープウェーに乗り、標高2320mのアイガーグレッチャー駅へ。所要時間はわずか約15分です。そこでユングフラウ鉄道へ乗り換え、ユングフラウヨッホを目指します。
公式では、グリンデルワルト・ターミナルからユングフラウヨッホまで約45分と案内されています。インターラーケン・オスト駅からでも、アイガー・エクスプレス経由なら約1時間30分です。
もうひとつ、クライネ・シャイデック経由の伝統的な鉄道ルートもあります。
こちらはグリンデルワルトやラウターブルンネン方面からヴェンゲルンアルプ鉄道でクライネ・シャイデックへ上り、ユングフラウ鉄道に乗り換える方法です。時間はかかりますが、山岳鉄道らしい旅をじっくり味わいたい人には魅力があります。
2026年の料金は往復CHF129.60から
実際に行ってみたい人が最も気になるのが料金でしょう。
2026年9月時点のユングフラウ鉄道公式サイトでは、ユングフラウヨッホの往復チケットはCHF129.60からとなっています。出発駅や日程、割引パスなどで金額が変わるため、「129.60スイスフランで必ず往復できる」という意味ではなく、公式サイトで旅行日を指定して確認する必要があります。
さらに重要なのが座席予約です。
2026年5月1日~10月31日はユングフラウ鉄道の座席予約が必須と公式に案内されています。座席予約料金は1人CHF10。番組が放送される9月も対象期間です。
秋までの旅行を考えている場合は、乗車券だけ買って安心せず、座席予約まで済ませておきたいところです。
到着後はスフィンクス展望台とアイスパレスへ
ユングフラウヨッホでは、駅に到着して景色を見て終わりではありません。
最も有名なのがスフィンクス展望台。高速エレベーターで108mを約25秒で上り、高所に設けられた展望エリアからアレッチ氷河やアルプスの山々を眺めます。
もうひとつ人気なのが「アイスパレス」です。
1930年代に山岳ガイドたちが氷河の中をピッケルやノコギリで掘り始めた施設で、現在は氷の通路や氷像を見ることができます。床そのものも氷なので、雪山とはまた違う不思議な空間です。
「アルパイン・センセーション」では、ユングフラウ鉄道建設の歴史も紹介されています。華やかな観光地の裏に、過酷な工事を行った人々の歴史があったことを知ることができる施設です。
夏でも防寒着が必要な標高3454mの世界
麓が暖かい日でも、ユングフラウヨッホは完全な高山環境です。
公式サイトでは夏冬を問わず氷点下になる可能性があり、天候も短時間で変化すると案内しています。推奨されている基本装備は、ジャケット、足を覆う靴、帽子、手袋、サングラスです。重ね着で調整できる服装が勧められています。
グリンデルワルト・ターミナルは標高約937m。そこから短時間で3454mまで上がるため、単純計算で2500m以上の標高差があります。
絶景を見ることに夢中になりがちですが、体調に違和感を覚えたときは無理をせず、現地スタッフの案内に従うことも大切です。
実用情報
ユングフラウヨッホ駅の標高は3454mで、年間を通して営業しています。最速アクセスはグリンデルワルト・ターミナルからアイガー・エクスプレスでアイガーグレッチャーへ上り、ユングフラウ鉄道へ乗り換える方法で約45分。2026年9月時点の往復チケットはCHF129.60からで、2026年5月1日~10月31日は座席予約が必須です。スフィンクス展望台、アレッチ氷河、アイスパレス、アルパイン・センセーションなどを回る時間も考え、数時間単位で余裕を持った計画にすると楽しみやすいでしょう。
まとめ
『サンド&芦田愛菜の博士ちゃん』のスイス400km旅で大きな見どころとなるユングフラウヨッホは、単なる「高いところにある駅」ではありません。
100年以上前につくられたユングフラウ鉄道でアイガーとメンヒの内部を抜け、標高3454mの駅へ到着。その先には世界自然遺産「スイス・アルプス ユングフラウ=アレッチ」と、巨大なアレッチ氷河が広がっています。
鉄道技術の歴史、アルプスの絶景、氷河の形成、そして気候変動による氷河後退まで、いくつものテーマがひとつにつながっている場所です。
番組を見て「ヨーロッパで一番高い鉄道駅はどこ?」と気になったなら、覚えておきたい名前はユングフラウヨッホ-Top of Europeです。
参考リンク
サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん|テレビ朝日 / Jungfraujoch – Top of Europe|Jungfrau Railways / Swiss Alps Jungfrau-Aletsch|UNESCO World Heritage Centre
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