串カツ田中が「成功している今」に店と価格を大きく変えた
2026年9月25日放送の「ガイアの夜明け『“脱・串カツ田中”で勝つ!~成功体験を捨て、大改装に大幅値下げ~』」では、全国約350店舗へ成長した串カツ田中が、創業以来初となる大型リブランディングへ踏み出す舞台裏に密着します。売り上げが落ち込んでから立て直すのではなく、過去最高水準の業績を残している段階で、店舗デザイン、価格、新商品、さらに会社そのものの事業構造まで変え始めたのが今回の大改革です。
象徴的なのが、1杯110円の「無限ハイボール」と、495円だった対象サワー・酎ハイの319円への値下げです。期間限定キャンペーンではなく継続価格として導入し、既存約350店舗についても今後約10年をかけて順次改装する計画です。
この記事でわかること
- 串カツ田中が初の大型リブランディングを行った理由
- 110円の無限ハイボールと319円へ値下げしたドリンク
- 赤坂店から始まった新店舗デザインと約10年の改装計画
- 貫啓二さんが進める「脱・串カツ田中」と第二創業
無限ハイボールは1杯110円、対象サワー・酎ハイは319円になった

出典:串カツ田中
2026年9月10日から始まった価格改定で特に目を引くのが「無限ハイボール」です。
トリスハイボールを何杯注文しても、1杯100円・税込110円。さらにチンチロ対象となる一部の定番ドリンクも、従来の450円・税込495円から290円・税込319円へ値下げされました。
対象には次のようなドリンクがあります。
- 無限ハイボール(トリス):税込110円
- ジムビームハイボール:税込319円
- こだわり酒場のレモンサワー:税込319円
- こだわり酒場のタコハイ:税込319円
注目したいのは、単発の集客キャンペーンではないことです。
串カツ田中は、この価格改定を期間限定ではなく継続的に実施するとしています。
物価高で外食価格が上昇するなか、逆方向へ価格を動かしました。
2026年9月に創業以来初の大型リブランディングを実施
串カツ田中の1号店が東京都世田谷区に誕生したのは2008年12月です。
大阪の庶民的な串カツ文化を東京へ持ち込み、大衆酒場として店舗を拡大してきました。
それから約18年。
2026年9月4日、串カツ田中は創業以来初となる大型リブランディングを発表しました。
新しいブランドの言葉として掲げたのが「今日も、田中で。」です。
変更したのはロゴだけではありません。
- ブランドロゴを刷新
- 店舗の外観・内装を刷新
- 1杯110円の無限ハイボールを導入
- 一部サワー・酎ハイを値下げ
- 新グランドメニューを投入
- 新規店舗を新デザインへ統一
- 既存店舗も順次改装
店舗そのものを作り直す規模の改革となっています。
赤坂店を先行改装、既存店は約10年かけて変えていく
新しい串カツ田中を具体的に見せる店舗となったのが、東京都港区の「串カツ田中 赤坂店」です。
赤坂店をフラッグシップ店舗として先行リニューアルし、従来の大衆酒場らしい活気を残しながら、木目調の内装と照明を採用しました。
狙っているのは、これまで串カツ田中へ入りづらさを感じていた層も利用しやすい店舗です。
女性同士や1人客でも立ち寄りやすく、ゆっくり滞在できる空間へ変更しています。
2026年9月4日以降に新しく開業する店舗については、すべて新店舗デザインで展開。
すでに営業している店舗も、今後約10年をかけて順次改修する計画です。
約350店舗規模まで成長したチェーンだけに、一度に全店舗を変更するのではなく、長期プロジェクトとしてブランド全体を入れ替えていくことになります。
過去最高の業績なのに改革へ踏み切った
今回の改革で興味深いのは、串カツ田中が経営不振に陥ったため始めたものではない点です。
2025年度、国内既存店313店舗のうち約54%にあたる170店舗が過去最高年商を更新しました。
大阪のアメリカ村店では年間売上2億819万1019円を記録。
串カツ田中の1店舗として初めて年商2億円を突破しています。
通常なら、成功している業態を大きく変えることにはリスクがあります。
しかし創業者でユニシアホールディングス代表取締役会長兼社長の貫啓二さんが進めているのは、その成功モデル自体への依存を減らす改革です。
番組でも貫さんは現在を「第二創業」と位置づけ、「串カツ田中一本足経営」から離れる方向を打ち出しています。
会社名からも「串カツ田中」を外した
変化は店舗より先に始まっていました。
2026年3月1日、株式会社串カツ田中ホールディングスは社名を「株式会社ユニシアホールディングス」へ変更しました。
新社名「UNISIA」は「UNI(ひとつの)」と「SEA(海)」を組み合わせた名称です。
串カツ田中だけを運営する会社という位置づけから、複数のブランドを持ち、海外市場にも展開する企業へ進む意思を社名にも反映しました。
主力ブランドが高い知名度を持つ会社にとって、そのブランド名を社名から外すのは大きな決断です。
それでも変更した背景には、1ブランドへの依存から抜け出し、次の成長分野を作るという第二創業の方針があります。
「脱・串カツ田中」は串カツをやめることではない
番組タイトルの「脱・串カツ田中」は、串カツ田中ブランドを縮小するという意味ではありません。
実際、既存店舗の売り上げは好調で、フランチャイズ出店も続けています。
一方でユニシアホールディングスは、串カツ以外の飲食業態や海外事業にも領域を広げています。
つまり課題となっているのは、会社全体の成長を1つの成功ブランドだけに任せないことです。
串カツ田中そのものは次の20年、30年を見据えて再構築し、その一方で会社は新業態やM&A、海外市場へ進む。
「主力を捨てる」のではなく、「主力しかない状態から抜け出す」改革です。
新メニュー29種類も投入した
リブランディング後の2026年9月10日には、新グランドメニュー、秋メニュー、新ドリンクを合わせて29種類が発売されました。
串カツでは季節商品のさつまいもなどが登場。
一品料理では、秋冬の定番「ちりとり鍋」に加えて「麻辣ちりとり鍋」も加わりました。
価格だけを下げて客を集めるのではなく、店舗空間、料理、ドリンクを同時に更新しています。
ブランドを見た目だけ変えるのではなく、「店に入ってから帰るまでの体験」そのものを作り直す狙いが読み取れます。
串カツ田中のリブランディング実用情報
2026年9月時点の主な変更内容は次の通りです。
- リブランディング発表:2026年9月4日
- 新価格開始:2026年9月10日
- 無限ハイボール:税込110円
- 一部サワー・酎ハイ:税込319円
- 新メニュー:計29種類
- フラッグシップ店舗:串カツ田中 赤坂店
- 新規店舗:新デザインで展開
- 既存店舗:約10年かけて順次改装予定
- 新ブランドタグライン:「今日も、田中で。」
- 運営会社:株式会社ユニシアホールディングス
- 代表取締役会長兼社長:貫啓二
価格は店舗や商品、今後の改定によって変わる場合があるため、利用時には串カツ田中の最新メニューを確認するのが確実です。
まとめ
2026年9月25日の「ガイアの夜明け」が追う串カツ田中の改革は、単なるロゴ変更ではありません。
2026年3月には運営会社がユニシアホールディングスへ社名変更し、9月には串カツ田中も創業以来初の大型リブランディングへ入りました。
1杯110円の無限ハイボール、対象ドリンクの495円から319円への値下げ、赤坂店から始まった店舗刷新、29種類の新メニュー、そして約10年をかけた既存店舗の改装。
しかも改革を始めたのは、既存店の半数以上が過去最高年商を記録するほど好調な時期です。
成功した店を守り続けるのではなく、成功しているうちに次の形へ変える。貫啓二さんが「第二創業」と位置づける理由が、串カツ田中の店頭にも具体的に現れ始めています。
参考リンク
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