T-PROJECTとは|軍艦島・高島・中ノ島を未来へつなぐ産業遺産保存プロジェクト
長崎県の軍艦島をはじめ、高島・中ノ島に残る炭鉱の歴史を未来へつなごうとする「T-PROJECT(Tプロジェクト)」が、新しい観光と文化財保存の仕組みを進めています。
最大の特徴は、観光客が3つの島を巡りながら歴史を学び、その参加費の一部を産業遺産の保存活動に役立てることです。
2026年10月23日放送予定のテレビ東京系『ガイアの夜明け』では、軍艦島などの産業遺産を守るT-PROJECTの活動が密着取材されています。
2026年10月9日には「長崎軍艦島 世界遺産3島ツアー」の販売が始まりました。専門ガイドと一緒に軍艦島・中ノ島・高島を巡り、昭和30年代の炭鉱住宅を再現した部屋も見学できる日帰りツアーです。
一般的な軍艦島観光とは何が違うのか。誰がこの取り組みを始め、どのような方法で建物や歴史を守ろうとしているのでしょうか。
この記事では、T-PROJECTの活動内容、3島ツアーの料金と予約方法、中心メンバーの経歴、昭和の暮らしを再現した展示、産業遺産保存の仕組みまで詳しく紹介します。
この記事でわかること
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T-PROJECTの目的と軍艦島保存に取り組む理由
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軍艦島3島ツアーの料金・予約方法・詳しい行程
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前畑洋平さんや黒沢永紀さんなど運営メンバーの活動
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観光収益を文化財保存につなげる仕組みと再現ルームの特徴
T-PROJECTは軍艦島を観光と保存の両面から支える新しい活動
T-PROJECTは、長崎県南部に位置する3つの島を中心に、炭鉱遺産の保存と地域活性化を進めるプロジェクトです。
対象となるのは、かつて石炭産業で栄えた高島、中ノ島、端島の3島です。
端島は、軍艦のような形をした島影から「軍艦島」と呼ばれています。
2015年には、高島炭坑と端島炭坑が世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として登録されました。
一方で、軍艦島に残る鉄筋コンクリートの集合住宅や学校などは老朽化が進み、一部では崩落の危険性が高まっています。
歴史的に価値のある建物であっても、風雨や潮風による劣化を止めることは簡単ではありません。
T-PROJECTは、こうした産業遺産を単に見学する対象として扱うのではなく、観光客や地域住民も保存のあり方を考える活動を目指しています。
T-PROJECTの基本情報
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正式名称:T-PROJECT
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活動拠点:長崎県長崎市南部の野母崎・高島周辺
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対象:軍艦島(端島)・中ノ島・高島
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運営:NPO法人J-heritage、めっちゃ南部実行委員会
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主な事業:産業遺産ツアー、保存活動、地域交流、歴史展示
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公式サイト:T-PROJECT
プロジェクトには、産業遺産の保存活動家、軍艦島の研究者、地域イベントの企画者など、異なる専門性を持つ人々が参加しています。
2026年には公式サイトによる情報発信や3島ツアーの販売が始まり、具体的な活動が展開されています。
軍艦島3島ツアーの料金は2万円から|予約方法と参加条件
T-PROJECTを実際に体験できるのが、「長崎軍艦島 世界遺産3島ツアー」です。
2026年10月9日に販売が開始され、長崎バス観光株式会社が旅行の企画・実施を担当しています。
このツアーでは、軍艦島だけでなく、その発展の背景を知るために重要な中ノ島と高島も巡ります。
2026年10月21日時点で、長崎バス観光の販売ページには次の内容が掲載されています。
ツアー基本情報
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ツアー名:長崎軍艦島 世界遺産3島ツアー
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コース番号:D00023
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旅行代金:大人1名20,000円
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子ども料金:大人と同額
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日程:日帰り
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集合場所:野々串港
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集合時間:午前9時30分
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解散予定:午後5時15分ごろ
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最少催行人数:5人
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昼食:あり
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ガイド:黒沢永紀さん
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旅行企画・実施:長崎バス観光株式会社
公式販売ページでは、昼食として「炭鉱カレーうどん」が案内されています。
一方、T-PROJECTの紹介ページには「銀座食堂のちゃんぽん」との記載もあるため、申し込み時には販売ページの最新内容を確認する必要があります。
予約は長崎バス観光の公式ツアー販売ページから進められます。
開催日と空き状況は外部予約画面で確認する形式です。
予約・問い合わせ先
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長崎バス観光 本社営業所・旅行課
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電話番号:095-856-5709
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電話受付:平日10:00~17:00
船を利用するツアーのため、天候や海況によっては催行できない場合があります。
販売ページでは、天候不良による中止を判断した場合、前日17時までに連絡し、旅行代金を全額返金すると案内されています。
3島ツアーの行程|軍艦島上陸から昭和の炭鉱住宅体験まで
このツアーは、午前から夕方まで長崎の炭鉱遺産を巡る内容です。
長崎バス観光が公開している行程では、最初に軍艦島を訪れ、その後に中ノ島と高島へ向かいます。
主な行程
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午前9時30分、野々串港に集合
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船で軍艦島へ移動し、上陸見学
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野々串港へ戻り、別の船で中ノ島へ
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中ノ島の周辺を船上から見学
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高島へ移動し、港で昼食
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高島の炭鉱住宅や北渓井坑跡、石炭資料館などを見学
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端島音頭を使った盆踊りを体験
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野々串港へ戻り、炭鉱住宅の再現ルームで座談会
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午後5時15分ごろ解散
注意したいのは、3つの島すべてに上陸するわけではないことです。
公式行程では軍艦島の上陸見学、高島の現地見学が案内されていますが、中ノ島は周遊見学となっています。
また、軍艦島への上陸は天候や安全条件に左右されます。
通常非公開の建物内部へ自由に入れるツアーではありません。
この企画の大きな魅力は、それぞれの島に残る炭鉱遺産を、歴史的なつながりの中で理解できることです。
軍艦島だけを見る観光では知る機会の少ない、周辺の島々が果たした役割にも触れられます。
高島・中ノ島・軍艦島にはそれぞれ異なる歴史がある
T-PROJECTが3つの島を重視する理由は、それぞれが日本の近代化を支える異なる役割を持っていたからです。
高島|近代炭鉱開発の出発点
高島は、日本の近代的な石炭採掘の歴史を語るうえで重要な場所です。
1868年には、トーマス・ブレーク・グラバーらが関わった北渓井坑が開発されました。
蒸気機関を使った近代的な採炭設備が導入され、日本の石炭産業の発展に大きな役割を果たしました。
その後も炭鉱開発が続き、戦後の高度経済成長期には大規模な採炭設備が整えられました。
現在も住民が暮らす島であり、産業遺産だけでなく地域の生活が続いていることも特徴です。
中ノ島|軍艦島の原型ともいえる島
中ノ島は、高島に続いて開発が進められた炭鉱の島です。
石積みによる護岸や人工地盤が築かれ、その上に炭鉱施設や住宅が設けられました。
この土地の造成方法は、後に大規模な開発が進む軍艦島を理解する手掛かりになります。
採炭事業は比較的短い期間で終わりましたが、島には竪坑跡や明治時代の建築材料などが残されています。
また、軍艦島で暮らす人々の火葬場が設けられていた島でもあります。
中ノ島は世界文化遺産の構成資産には含まれていませんが、軍艦島の歴史を考えるうえで欠かせない存在です。
軍艦島(端島)|海上に築かれた高密度の炭鉱都市
軍艦島は、石炭の採掘によって発展した島です。
もともと狭い岩礁だった土地を埋め立て、護岸で囲むことで生活空間を広げていきました。
1916年には、日本の初期の鉄筋コンクリート造集合住宅として知られる30号棟が建設されました。
その後も住宅や学校、商業施設などが整備され、海上に高密度の生活空間が形成されました。
1974年の閉山後は無人島となり、建物の老朽化が進んでいます。
3島を比較すると、炭鉱開発の始まりから発展、そして閉山後の保存という、長い歴史の流れが見えてきます。
保存活動の中心人物・前畑洋平さんの経歴
T-PROJECTのメンバーの一人が、産業遺産の保存と活用に取り組む前畑洋平さんです。
前畑さんは1978年生まれ、京都府宇治市出身。兵庫県神戸市を拠点に活動しています。
NPO法人J-heritageの総理事や、ヘリタビ合同会社の代表を務めています。
産業遺産に関心を持つようになったきっかけは、小学生時代の体験でした。
映画に影響を受け、使われなくなった工場に秘密基地を作って遊んでいたといいます。
その経験から廃墟に興味を持ち、成長してからも各地の廃工場や鉱山跡を訪ねるようになりました。
しかし、建物を見て回るうちに、それらが単なる廃墟ではなく、日本の近代化を支えた歴史的な施設であることを知ります。
一方で、価値を十分に知られないまま解体されていく建物も数多くありました。
こうした現実を受けて、2009年にNPO法人J-heritageを立ち上げています。
団体では、産業遺産の見学会や保存活動、写真撮影、情報発信などを行っています。
主な活動には、兵庫県の旧摩耶観光ホテルの保存プロジェクト、旧奈良監獄の見学ツアー、神子畑選鉱場跡の活用事業などがあります。
2026年3月には、全国の産業遺産を撮影した書籍『異世界図鑑』も出版しました。
T-PROJECTでは、長崎の炭鉱遺産を次世代に伝える活動に参加しています。
黒沢永紀さんが3島ツアーを案内する理由
3島ツアーで専門ガイドを務めるのは、軍艦島の研究や情報発信で知られる黒沢永紀(くろさわ・ひさき)さんです。
黒沢さんは、軍艦島伝道師、都市探検家、著述家、音楽家など、幅広い分野で活動しています。
幼い頃から貝塚や産業遺構に関心を持ち、軍艦島への渡島をきっかけに本格的な研究を続けてきました。
著書には『軍艦島入門』『軍艦島全景』『軍艦島 池島 長崎世界遺産の旅』などがあります。
2018年には、軍艦島と池島を巡るツアーを自ら企画し、ガイドを務めました。
また、2024年放送のTBS日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』では、端島の歴史や暮らしに関する監修を担当しています。
黒沢さんは、炭鉱の設備だけでなく、そこで暮らしていた人々の日常生活にも詳しい人物です。
ツアーでは、軍艦島の建物や炭鉱施設の意味を、ほかの島との関係も含めて伝える役割を担っています。
単に廃墟の迫力を楽しむのではなく、その場所に人が暮らしていた時代を理解することが、T-PROJECTの観光における大切な要素になっています。
昭和30年代の炭鉱住宅を再現した部屋
T-PROJECTには、もう一つ特徴的な取り組みがあります。
それが、軍艦島の全盛期にあたる昭和30年代の炭鉱住宅を再現した展示空間です。
再現ルームは、黒沢永紀さんが企画制作を担当し、佐世保廃墟倶楽部と協力して整備しました。
場所は、3島ツアーの船が発着する野々串港近くの民家です。
木造住宅の一室を改装し、軍艦島の鉄筋コンクリート造アパートの雰囲気を表現しています。
室内には、当時の生活をイメージできる家具や家電が配置されています。
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白黒テレビ
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1ドアの電気冷蔵庫
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脚付きステレオ
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茶箪笥
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木製の机
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足踏みミシン
軍艦島は、厳しい炭鉱労働を支える一方で、家電製品が普及した都市的な生活空間でもありました。
限られた部屋の中で家族が暮らし、仕事を終えた人々が日常生活を送っていたのです。
再現ルームでは、室内の家具だけでなく、炭鉱が操業していた頃の音も演出に取り入れています。
将来的には、1日の光の変化まで再現する構想もあります。
ただし、光の再現は計画段階のものであり、現在すべての演出が完成しているわけではありません。
この展示は、軍艦島を遠くから眺めるだけでは伝わりにくい、暮らしの実感を伝えるための取り組みです。
観光収益を軍艦島の保存活動に役立てる仕組み
T-PROJECTが従来の観光事業と異なる点は、産業遺産の保存を事業目的に組み込んでいることです。
公式サイトでは、活動の柱として次の3つを掲げています。
TOWNSHIP|地域との共生
高島などに残る空き家や既存施設を活用し、観光客と地域住民が交流できる場所を整える取り組みです。
TOURISM|観光
軍艦島だけでなく、高島や中ノ島の歴史にも触れられる体験型の観光プログラムです。
TRUST|保存
観光事業で得られた収益の一部を、軍艦島などの炭鉱遺産を守るための基金として活用する考え方です。
これらに、プロジェクトの舞台となる「TANKOU(炭鉱)」を重ねています。
世界文化遺産になった建物であっても、登録された時点で保存が完了するわけではありません。
維持には資金と技術が必要であり、海に囲まれた軍艦島では潮風や波による劣化への対応も欠かせません。
T-PROJECTは、観光客が島の歴史に触れる機会を増やし、その収益を保存活動につなげることを目指しています。
さらに、訪れた人々から意見を集め、保存や活用について行政とも情報を共有する構想を掲げています。
将来的には、専門家による監修と安全条件が整った場合に、市民や観光客が保存活動に参加できる仕組みも検討しています。
ただし、これは今後の目標であり、現在のツアー参加者が建物の補修作業を行えるという意味ではありません。
T-PROJECTを支える地域の人々と運営体制
T-PROJECTは、産業遺産の専門家だけで進められているわけではありません。
地域づくりやイベント運営など、異なる分野の人材も参加しています。
安達考紀さん
長崎市野母崎出身の地域プロデューサーです。
地域商社カオスタウンの代表を務め、「長崎のもざき恐竜パーク」の初代所長を経験しています。
地域イベントの企画などを通じて培った経験を生かし、長崎南部の活性化に取り組んでいます。
桑野和之さん
クリーク・アンド・リバー社のプロデューサーです。
テレビディレクターとしての経験があり、現在は企業や地域と連携したイベントやコンテンツの企画制作を手掛けています。
歴史的建造物や産業遺産を題材とした企画にも関わっています。
このほか、NPO法人J-heritageなどの団体が運営に参加しています。
T-PROJECTの公式資料では、文化庁の文化資源活用に関する補助事業を受けて実施されていることも紹介されています。
こうした専門家と地域の人々の協力によって、観光と文化財保存を一体的に進めようとしているのです。
軍艦島の建物を未来へ残すために必要なこと
軍艦島の建物は、長崎の石炭産業だけでなく、日本の都市生活の変化を知るうえでも重要な歴史資料です。
鉄筋コンクリート造の集合住宅や学校などには、限られた島の面積を活用しながら多くの人々が生活していた時代の特徴が残されています。
しかし、建物の老朽化が進む中で、すべての構造物を元の状態のまま保存することは簡単ではありません。
補修に必要な費用や安全対策、建物の文化財としての価値など、複数の条件を考える必要があります。
さらに、軍艦島には建物の歴史だけでなく、働いていた人々や家族の記憶も残されています。
保存とは、コンクリートの建物を補修することだけではありません。
写真や映像、証言、生活道具などを通じて、そこで営まれた暮らしを次の世代に伝えることも大切です。
T-PROJECTが取り組む3島ツアーや炭鉱住宅の再現展示は、こうした記憶を伝えるための活動でもあります。
軍艦島単独ではなく、高島や中ノ島も一緒に紹介することによって、石炭産業の発展をより広い視点から理解できるようにしています。
まとめ
T-PROJECTは、長崎県の軍艦島・高島・中ノ島を中心に、産業遺産の保存と観光による地域活性化を進める取り組みです。
2026年10月9日には、長崎バス観光による「長崎軍艦島 世界遺産3島ツアー」の販売が始まりました。
ツアーは大人1名20,000円で、軍艦島への上陸見学、中ノ島の周遊、高島の炭鉱遺産見学、昭和の炭鉱住宅を再現した展示などを体験できます。
活動には、NPO法人J-heritageの前畑洋平さんや、軍艦島の歴史研究で知られる黒沢永紀さんなどが参加しています。
このプロジェクトの核心は、観光を産業遺産の保存につなげようとしていることです。
建物が残るだけでは、その場所の歴史が十分に伝わるとは限りません。
炭鉱で働き、生活していた人々の記憶を受け継ぎながら、地域の未来にも結びつけていく。
T-PROJECTは、文化財を守ることと人が訪れることを両立させようとする、新しい産業遺産活用の取り組みです。
参考リンク
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