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善福寺のイチョウの場所と紅葉の見頃|樹齢750年の逆さイチョウが空襲から復活した歴史

歴史

善福寺のイチョウとは?樹齢750年を超える東京・麻布の国指定天然記念物

善福寺のイチョウは、東京都港区元麻布の麻布山善福寺にある、樹齢750年以上と伝わる巨木です。「逆さイチョウ」「杖イチョウ」とも呼ばれ、1945年の東京大空襲で大きな被害を受けながらも、再び枝葉を伸ばしたことで知られています。

2026年10月26日放送のNHK Eテレ『にっぽん巨樹の旅ミニ』では、この巨木が紹介される予定です。

1926年の国天然記念物指定から100年を迎えたイチョウの歴史や由来、場所、紅葉の見頃を紹介します。

善福寺のイチョウの場所とアクセス|麻布十番駅から徒歩圏内

善福寺のイチョウがあるのは、東京都港区元麻布の「麻布山善福寺」です。

都心の住宅街や高層マンションに囲まれた場所に、巨大な幹と大きく広がる枝を持つイチョウが立っています。

基本情報

  • 名称:善福寺のイチョウ(逆さイチョウ)

  • 所在地:東京都港区元麻布1丁目6番21号

  • 所在施設:麻布山善福寺

  • 最寄り駅:東京メトロ南北線「麻布十番駅」

  • アクセス:麻布十番駅から徒歩約8分

  • 文化財指定:国指定天然記念物

  • 指定年月日:1926年10月20日

  • 問い合わせ:03-3451-7402

麻布十番駅から向かう場合、南北線の1番出口、都営大江戸線の7番出口が善福寺の公式案内に掲載されています。

イチョウは寺院の境内にあります。通常の見学で拝観料が必要との案内は確認できませんが、見学可能な時間や立ち入り範囲については、訪問前に確認すると安心です。

また、東京都杉並区にある「善福寺公園」とは別の場所です。

イチョウを見るために訪れる場合は、港区元麻布の麻布山善福寺を目的地に設定してください。

紅葉の見頃は11月下旬から12月上旬

善福寺のイチョウは、一年を通して存在感のある巨木ですが、特に美しいのが秋の黄葉です。

例年の見頃は、11月下旬から12月上旬ごろです。

秋が深まると葉が黄色く変わり、巨大な枝全体が黄金色に染まります。

落葉が始まると、木の周囲に黄色い葉が積もり、都心とは思えない風景が広がります。

ただし、黄葉の時期はその年の気温や天候によって変わります。2026年の具体的なピーク時期は、現段階では確定していません。

写真を撮る場合は、葉が茂る時期だけでなく、落葉後の姿にも注目です。

葉がなくなると、幹から伸びる太い枝や、長い年月の間に形成された独特の樹形がよく分かります。

特に、幹に残された黒い部分は、この木が経験した歴史を物語る重要な特徴です。

なぜ「逆さイチョウ」と呼ばれる?親鸞の杖にまつわる伝説

善福寺のイチョウには、「逆さイチョウ」という別名があります。

その理由の一つは、通常のイチョウとは異なる独特の樹形です。

幹の下部から太い枝が伸び、根がせり上がったような形や、下方向へ垂れ下がる枝が見られます。

こうした姿から「逆さイチョウ」と呼ばれるようになったと伝えられています。

さらに、もう一つの名前が「杖イチョウ」です。

こちらには、浄土真宗の宗祖である親鸞にまつわる伝説が残っています。

善福寺の寺伝によると、1232年(貞永元年)、親鸞が寺を訪れた際、持っていた杖を地面に挿しました。

すると、その杖から枝葉が伸び、やがて大きなイチョウに育ったというのです。

もちろん、これは歴史的な伝承であり、実際に杖から木が育ったことが科学的に確認されているわけではありません。

しかし、約800年前の出来事と結びつけて語り継がれていること自体、この木が長い間、地域の人々に大切にされてきた証しといえます。

1945年の東京大空襲で焼失寸前に|黒い幹に残る戦争の傷跡

善福寺のイチョウの歴史で、特に重要なのが1945年5月25日の東京大空襲です。

この夜、東京の山の手地域は大規模な空襲を受け、麻布周辺でも多くの建物が焼失しました。

善福寺の本堂も炎に包まれ、イチョウにも大きな被害が及びました。

木の一部は焼け焦げ、枝や幹が損傷。戦後には枯死したと考えられるほどの状態になったと伝えられています。

しかし、イチョウは完全には枯れていませんでした。

残された幹や枝から再び芽が伸び、年月をかけて樹勢を回復していきます。

現在も幹には、空襲によって焼けた黒い部分が残されています。

環境省の巨樹に関する資料でも、善福寺のイチョウは戦災の痕跡を残す貴重な樹木として紹介されています。

この木が特別なのは、単に樹齢が長いという理由だけではありません。

江戸時代以前からこの土地に立ち、関東大震災や戦争を経験しながら、現在も生き続けていることに大きな価値があります。

2026年には、1926年10月20日の国天然記念物指定から100年を迎えました。

日本の近代史を実際に生き抜いてきた巨木なのです。

樹齢750年以上・幹周10.4m|東京都内でも最大級の巨木

善福寺のイチョウは、東京都内でも最大級のイチョウとして知られています。

港区の資料では、次のような規模が紹介されています。

  • 推定樹齢:約770~780年

  • 樹高:約18m

  • 幹の外周:約10.4m

  • 樹種:イチョウ

  • 学名:Ginkgo biloba

樹齢については資料によって「750年以上」「約770~780年」などの違いがあります。これは正確な植樹年が分かっていないためです。

また、戦災による損傷を受けているため、現在の樹形は単純に樹齢だけで成長したものではありません。

根元から伸びる大きな枝、幹の膨らみ、火災の痕跡などが重なり、独特の姿を形成しています。

イチョウは古くから神社仏閣に植えられてきた樹木で、長寿の木として親しまれてきました。

善福寺のイチョウも、地域の信仰や歴史と深く結びつきながら守られてきた存在です。

善福寺には福澤諭吉の墓やアメリカ公使館跡もある

イチョウを見に行くなら、善福寺そのものの歴史にも注目したいところです。

麻布山善福寺は、824年(天長元年)に弘法大師・空海によって開かれたと伝わる古い寺院です。

鎌倉時代には親鸞との関係が深まり、浄土真宗の寺院となりました。

さらに幕末には、日本で最初のアメリカ公使館が置かれた場所としても知られています。

境内には、慶應義塾大学を創設した福澤諭吉の墓や、歌手・越路吹雪の記念碑などもあります。

また、参道にある「柳の井戸」には、弘法大師にまつわる伝説が残っています。

巨大なイチョウだけでなく、幕末から明治にかけての日本の歩みを感じられる場所でもあります。

詳しい交通案内は、麻布山善福寺の公式サイトで確認できます。

まとめ

善福寺のイチョウは、東京・元麻布に立つ樹齢750年以上の国指定天然記念物です。親鸞の杖から育ったという伝説を持ち、1945年の東京大空襲で焼けながらも復活しました。紅葉の見頃は例年11月下旬から12月上旬。指定100周年を迎えた2026年も、東京の歴史を伝える貴重な巨木として生き続けています。

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