神田川・環状七号線地下調節池とは?東京の地下に隠された巨大な水害対策施設
神田川・環状七号線地下調節池は、東京都杉並区・中野区の環状七号線の地下に建設された、洪水を防ぐための巨大な貯水施設です。直径12.5m、全長約4.5kmのトンネルに、最大54万立方メートルもの水を一時的に貯められます。一般向けの見学も実施されており、事前申し込みによって地下約40mの世界を体験できます。
2026年10月26日放送のテレビ東京『いい旅、見つかる 教えて!ツアーの達人』では、首都圏外郭放水路とともに、この地下調節池を探検する日帰りツアーが紹介される予定です。
見学の予約方法と料金|11月から5月の木曜日に実施
神田川・環状七号線地下調節池では、東京都建設局が一般向けの施設見学を実施しています。
2026年6月に更新された公式案内によると、見学できる期間や条件は次のとおりです。
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見学期間:11月~翌年5月
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実施曜日:木曜日(祝日を除く)
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開始時間:午前10時または午後2時
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所要時間:約1時間30分
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受付方法:事前申し込み・先着順
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申し込み先:東京都第三建設事務所
申し込みには専用の申込書を使用します。
東京都建設局の公式サイトから申込書をダウンロードし、必要事項を記入してメールまたはFAXで送付する方法です。
メールでの送付が難しい場合は、電話での相談も受け付けています。
予約・問い合わせ先
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担当:東京都第三建設事務所 工事第二課
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電話:03-3387-5164
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FAX:03-3387-8851
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メール:S0200196@section.metro.tokyo.jp
見学料金については、公式の一般見学案内に金額の記載がありません。申し込み時に確認してください。
また、通常の施設見学とは別に、旅行会社が企画する有料のインフラツアーもあります。
2025年度には、首都圏外郭放水路と組み合わせたツアーや、地下トンネルでプラネタリウムを体験する特別企画などが実施されました。
2026年度のツアー日程や参加料金は、各旅行会社の案内によって異なります。
見学場所はどこ?方南町駅から徒歩約10分
施設見学の集合場所は、杉並区にある善福寺川取水施設です。
集合場所・アクセス
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施設名:善福寺川取水施設
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所在地:東京都杉並区堀ノ内2丁目1-1
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最寄り駅:東京メトロ丸ノ内線「方南町駅」
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アクセス:1番出口から徒歩約10分
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集合場所:管理棟1階会議室
環状七号線と善福寺川が交差する付近に、施設の入口があります。
地上から見える管理棟は、巨大な地下施設の一部にすぎません。
その下には、水を取り込む設備、取水を管理する操作室、地下トンネルへ続く通路などがあります。
施設には見学者向けの一般公開時間が設定されているわけではなく、予約した日時に訪れる必要があります。
また、見学時には200段以上の階段を利用する行程があります。
階段の昇り降りに不安がある人は、事前に参加条件を確認してください。
地下40mの巨大トンネル|25mプール約1800杯分の水を貯める
神田川・環状七号線地下調節池の最大の特徴は、その圧倒的な規模です。
施設の主な規模
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トンネル内径:約12.5m
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全長:約4.5km
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地下の深さ:約40~50m
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最大貯留量:約54万立方メートル
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25mプール換算:約1,800杯分
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全体完成:2008年3月
巨大な円筒形のトンネルが、環状七号線の地下を長く伸びています。
通常時は川の水が大量に流れ込む場所ではありません。
しかし、集中豪雨や台風によって川の水位が上昇すると、流れ込む水の一部を地下へ取り込みます。
水を貯める対象となるのは、次の3つの河川です。
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神田川
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善福寺川
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妙正寺川
川の水が増えた際に一部を地下へ逃がすことで、河川の水位上昇を抑え、住宅地などへの浸水被害を軽減する仕組みです。
見学では、地上の管理施設で説明を受けた後、階段を下りて地下へ進みます。
善福寺川取水施設からは、直径6.4mの導水連絡管を約150m歩き、直径12.5mの巨大トンネルへ到達する行程が紹介されています。
実際に内部へ入ると、円形のコンクリート壁が遠くまで続く、地下とは思えないほど大きな空間が広がっています。
洪水を防ぐ仕組み|水を一時的に逃がして川の氾濫を抑える
神田川流域では、かつて台風や集中豪雨による浸水被害が繰り返されていました。
特に1993年の台風11号では、神田川流域で3,117戸もの浸水被害が記録されています。
こうした被害を軽減するために整備されたのが、環状七号線地下調節池です。
仕組みは大きく3段階に分けられます。
① 川が増水すると地下へ水を取り込む
大雨で川の水位が高くなると、取水施設から水を地下へ流します。
② 巨大トンネルに水を一時的に貯める
取り込んだ水は、地下約40mに広がる貯水空間に蓄えられます。
これによって、河川を流れる水の量を減らします。
③ 川の水位が下がった後に排水する
雨が収まり、川の水位が落ち着いたら、ポンプなどを使って貯めた水を川へ戻します。
善福寺川取水施設には、3つの取水施設のゲートやポンプを遠隔操作する機能も設けられています。
東京都が2026年2月に公表した資料によると、施設は運用開始から約30年間で47回の洪水を取り込んでいます。
下流域の浸水被害の軽減に役立ってきた施設ですが、すべての水害を防げるわけではありません。
降雨量が貯留能力を超える場合などもあるため、河川整備や避難対策と組み合わせた防災が重要になります。
首都圏外郭放水路との違い|東京と埼玉の巨大地下施設
神田川・環状七号線地下調節池とよく比較されるのが、埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」です。
どちらも大雨による水害を軽減するための地下施設ですが、役割が異なります。
神田川・環状七号線地下調節池
東京都内の神田川などから増えた水を取り込み、地下トンネルに一時的に貯める施設です。
巨大なトンネルそのものが貯水空間として使われます。
首都圏外郭放水路
中川・綾瀬川流域の洪水を地下へ取り込み、巨大な地下トンネルを通して江戸川へ排水する施設です。
巨大な柱が並ぶ調圧水槽が「地下神殿」と呼ばれています。
つまり、一方は水を一時的に貯めること、もう一方は水を別の河川へ流すことが大きな役割です。
首都圏外郭放水路では通年で見学会が実施されており、地下神殿コースなど複数の体験コースがあります。
2026年10月時点で、地下神殿コースの料金は1,200円です。
なお、2つの施設を一度に巡るツアーは、通常の見学予約とは別の商品として販売されます。開催日や料金、集合場所は旅行会社への確認が必要です。
さらに大きな地下広域調節池への拡張計画
東京都では、神田川・環状七号線地下調節池を活用した新しい水害対策も進めています。
その一つが「環状七号線地下広域調節池」です。
現在の神田川・環状七号線地下調節池と白子川地下調節池を、約5.4kmの地下トンネルでつなぐ計画です。
完成すると、総延長は約13km、貯留量は約143万立方メートルに拡大する計画となっています。
複数の河川流域で地下の貯留空間を共有できるようにし、局地的な集中豪雨への対応力を高めることが目的です。
この整備計画は既存施設の見学とは別で、工事現場見学会も個別に実施されています。
現在見学できる施設と、建設が進む新しい地下調節池を混同しないよう注意してください。
まとめ
神田川・環状七号線地下調節池は、東京の地下約40mに広がる巨大な水害対策施設です。最大54万立方メートルの水を一時的に貯め、河川の氾濫を軽減します。見学は原則11月から5月の木曜日に実施され、事前予約が必要。地下の巨大トンネルを体感しながら、都市を守る技術を学べる施設です。
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