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家庭で作れる精進料理の基本と簡単レシピ|おとな時間研究所「宿坊の旅」

レシピ

宿坊で食べるだけでなく、自宅でも楽しめる精進料理

2026年9月11日の『おとな時間研究所 心と体ととのう 宿坊の旅』では、宿坊の精進料理だけでなく、家庭でも精進料理に親しんでもらうためにレシピを工夫する僧侶の取り組みも紹介されます。精進料理は「野菜だけの質素な料理」と思われがちですが、豆腐、高野豆腐、豆類、きのこ、海藻、旬の野菜などを組み合わせると家庭でも十分満足感のある一品が作れます。ここでは仏教団体などが公開するレシピをもとに、初めてでも取り入れやすい基本をまとめます。

この記事でわかること

  • 精進料理で使う食材と避ける食材
  • 家庭で作るときの基本的な考え方
  • 高野豆腐の揚げ出しの簡単な作り方
  • 胡麻豆腐を家庭で作る方法

高野豆腐の揚げ出しなら家庭でも始めやすい

はじめての精進料理 Vol.05 高野豆腐の揚げ出しとたたきごぼう | 公益財団法人仏教伝道協会 Society for the Promotion  of Buddhism

出典:公益財団法人仏教伝道協会「はじめての精進料理 Vol.05」

精進料理を初めて家庭で作るなら、高野豆腐はとても使いやすい食材です。

公益財団法人仏教伝道協会が公開している「高野豆腐の揚げ出し」は、4人分で高野豆腐2個を使います。

ぬるま湯で戻した高野豆腐の水分を絞り、4等分にして片栗粉をまぶし、中温の油で揚げます。

たれは、

  • 昆布だし 1カップ
  • みりん 大さじ2
  • しょうゆ 大さじ2

を温めるだけ。

器に揚げた高野豆腐を盛り、温かいたれをかけ、大根おろしとおろししょうがを添えれば完成です。

肉を使っていないのに、高野豆腐に片栗粉を付けて揚げることで表面に香ばしさが生まれ、だしもよく絡みます。

「精進料理を一式作らなくてはいけない」と考えず、まず普段の夕食のおかずを一品だけ置き換えると始めやすいです。

精進料理は単なる「肉なし料理」ではない

精進料理の根本には、仏教の「殺生を避ける」という考えがあります。

一般的には肉や魚を使わず、穀物、豆、野菜、きのこ、海藻など植物性の食材を中心に料理します。

さらに伝統的な精進料理では「五葷(ごくん)」と呼ばれる香りの強い野菜を避ける場合があります。仏教伝道協会では、ねぎ、ニラ、ニンニク、玉ねぎ、らっきょうなどを例として挙げています。

ただ、家庭で精進料理の考え方に触れてみる段階なら、最初から完璧な寺院料理を再現しようとすると続きません。

まずは、

「肉や魚を使わない一品を作る」

「かつおだしを昆布や干ししいたけに替える」

「旬の野菜を使い切る」

といったところから始めると、普段の料理にも取り入れやすくなります。

「だし」を変えると精進料理らしくなる

家庭料理との大きな違いとして見落としやすいのが、だしです。

肉や魚そのものを入れていなくても、市販の和風だしにはかつお節や煮干しが使われている場合があります。

精進料理にするなら、昆布や干ししいたけのだしが使いやすい選択肢です。

干ししいたけは、水に浸して冷蔵庫でゆっくり戻すだけで、うま味のある戻し汁ができます。NHK「みんなのきょうの料理」で紹介されている藤井まりさんの精進料理でも、干ししいたけの戻し汁がだしとして活用されています。

野菜だけでは物足りないと感じる人ほど、「動物性の食材を抜く」ことより「うま味をどう足すか」を意識すると作りやすくなります。

家庭で作れる胡麻豆腐は材料3つ

精進料理の代表格といえば胡麻豆腐です。

難しそうに見えますが、仏教伝道協会が公開している藤井まりさんのレシピでは、2人分の基本材料はわずか3つです。

  • 葛 20g
  • 水 100cc
  • 練り胡麻 大さじ1

葛を水に溶かして練り胡麻を混ぜ、火にかけます。固まり始めたら弱火にし、さらに3~4分ほど練ります。

あとは小さな器などで形を整えて冷やし、わさび醤油などを添えれば完成です。

市販の胡麻豆腐を買う人も多いですが、一度自分で練ってみると、精進料理が「手をかける時間も含めた料理」だと実感できます。

食材を余さず使うことも精進料理の大切な考え方

精進料理では、何を食べないかだけではなく、いただいた食材を無駄にしないことも大切にされています。

東京都豊島区の金剛院が公開する「ぱぱぱのれしぴ」では、食材の味を生かすため味付けを控え、大根の皮や葉なども余すところなく利用する考え方を紹介しています。サイトには家庭向けの精進料理が約100点掲載されています。

これは特別な修行をしなくても家庭で実践できます。

たとえば、

大根の皮をきんぴらにする。

しいたけの軸を刻んで炊き込みご飯に入れる。

ブロッコリーの茎も皮をむいて炒め物にする。

だしを取った昆布を佃煮にする。

こうした使い切りの発想そのものが、精進料理を日常へ取り入れる入口になります。

精進料理でも満足感を出す3つのコツ

肉や魚を抜くと「お腹がすぐ空きそう」と思う人もいるでしょう。

満足感を出すなら、豆腐類、油、食感の違う食材をうまく使います。

高野豆腐や厚揚げ、豆、麩などは食べ応えを出しやすい食材です。揚げる、焼く、片栗粉で衣を付けるなど調理方法を変えれば、野菜の煮物だけの献立よりメリハリが出ます。

きのこ類も便利です。干ししいたけはだしとして使えるだけでなく、噛み応えも加えられます。

さらに胡麻、くるみ、豆乳などを使えば、植物性食材だけでもコクを出せます。

「薄味の野菜料理=精進料理」と考えないほうが、家庭では楽しみやすくなります。

まずは一汁一菜でも十分

宿坊で出される精進料理は、複数の小鉢がきれいに並ぶことがあります。

しかし自宅でそれを毎回再現する必要はありません。

たとえば、

ご飯+昆布ときのこの汁物+高野豆腐の揚げ出し。

あるいは、

おかゆ+胡麻豆腐+季節野菜のおひたし。

これだけでも、食材そのものを意識して食べる時間になります。

藤井まりさんは、精進料理を家庭で作りやすいレシピにして国内外へ広めてきた料理研究家です。NHKのレシピサイトにも、かぼちゃがゆ、高野豆腐の揚げ煮、きのこのとろろがけなど、日常の食卓に取り入れやすい料理が掲載されています。

実用情報

家庭で初めて精進料理を作る場合は、まず次の食材を用意しておくと応用が利きます。

  • 昆布
  • 干ししいたけ
  • 豆腐・高野豆腐
  • 油揚げ
  • 車麩
  • 白胡麻・練り胡麻
  • 葛または片栗粉
  • 旬の根菜・葉物野菜

特に昆布と干ししいたけがあれば、動物性だしを使わなくても和食らしいうま味を出しやすくなります。

厳密な精進料理を作る場合は、調味料や加工食品にも魚介・動物性原料が含まれていないか原材料表示を確認してください。

まとめ

精進料理というと「お寺でしか食べられない特別な料理」に見えますが、基本にあるのは身近な食材を丁寧に使うことです。

昆布や干ししいたけでだしを取り、豆腐や高野豆腐を主役にし、旬の野菜を無駄なく使う。これだけでも普段の食卓とは少し違った一食になります。

『おとな時間研究所』で宿坊の精進料理が気になったら、まずは高野豆腐の揚げ出しのような一品から試してみるのがおすすめです。

宿坊へ出かけなくても、「食べることに少し意識を向ける」という宿坊の時間は、自宅でも楽しめます。

参考リンク

仏教伝道協会「はじめての精進料理 Vol.05」
金剛院「ぱぱぱのれしぴ」
NHK みんなのきょうの料理「藤井まり」


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