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東北ユースオーケストラの団員募集と演奏会|坂本龍一が創設した楽団の歩みと現在

人物

東北ユースオーケストラとは?坂本龍一が東日本大震災をきっかけに創設した子どもたちの楽団

東北ユースオーケストラ(Tohoku Youth Orchestra)は、東日本大震災をきっかけに音楽家・坂本龍一さんが立ち上げた、岩手・宮城・福島の子どもたちを中心とするオーケストラです。

2013年に結成され、小学生から大学生までの若者たちが参加。坂本さんが2023年に亡くなった後も活動を続け、2026年度には第12期を迎えています。

2026年10月25日(日)放送のNHK総合『Dearにっぽん「見ていてね、坂本龍一監督~東北ユースオーケストラの再出発~」』では、坂本さんを失った団員たちが、音楽を続ける意味を模索する姿が紹介されます。今回は2023年10月29日に初放送されたドキュメンタリーの再放送です。

東北ユースオーケストラはなぜ生まれた?2011年の震災から始まった活動

東北ユースオーケストラの原点は、2011年3月11日に発生した東日本大震災です。

震災では学校や音楽施設も被害を受け、多くの子どもたちが楽器に触れる機会を失いました。

その状況を受け、坂本龍一さんは2011年7月、被災地の楽器や音楽活動を支援する「こどもの音楽再生基金」の発起人となりました。

楽器の修理や音楽活動への支援を通じ、東北の子どもたちと交流を重ねます。

そして2013年9月、宮城県松島町で開催された復興支援イベント「ルツェルン・フェスティバル アーク・ノヴァ 松島2013」のために、東北ユースオーケストラが結成されました。

当初は期間限定の楽団でしたが、子どもたちと音楽を続けたいという思いから活動が発展。2014年3月には一般社団法人が設立され、継続的に活動する楽団となりました。

坂本さんが目指したのは、単に演奏技術を高めることではありません。

音楽を通じてさまざまな人と出会い、仲間と一緒に成長する機会を子どもたちに届けることでした。

団員になるには?2026年度の募集条件と応募資格

東北ユースオーケストラは、音楽大学の学生だけで構成される楽団ではありません。

2026年度の第12期募集要項では、次の条件が設けられていました。

  • 対象年齢:小学3年生から大学生まで

  • 対象地域:岩手県・宮城県・福島県の出身者、または現在いずれかの県に住んでいる人

  • 選考方法:書類審査

  • 年会費:無料

  • 活動条件:毎月の合同練習と本番前の合宿に参加できること

募集楽器はヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバ、パーカッション、ハープなどです。

2026年度の募集では、ピアノの募集はありませんでした。

練習拠点は福島市で、福島民報ホールなどを利用します。

遠方から参加する団員には、指定区間の新幹線手配や交通費補助の制度も用意されています。

ただし、2026年度の追加募集は5月31日で締め切られています。次の募集については、楽団の公式発表を確認する必要があります。

坂本龍一さんはどんな指導をしていた?音楽の楽しさを伝えた存在

坂本龍一さんは、団員たちから「監督」と呼ばれていました。

演奏の完成度だけを追い求めるのではなく、音楽の世界の広さや、仲間と一緒に表現する楽しさを伝えてきました。

公式サイトに残る坂本さんのメッセージでは、楽団への応募動機を読んで、震災の経験が子どもたちの心に深く残っていることを感じたと語っています。

同時に、音楽によって傷ついた心を癒やし、困難を乗り越えようとする姿に強く心を動かされたことも明かしています。

2023年3月28日、坂本さんは71歳で亡くなりました。

大きな支えを失った団員たちは、楽団を続ける意味について改めて向き合うことになります。

ドキュメンタリーで中心となるのも、この変化です。

長年支えてくれた坂本さんの存在を受け止めながら、自分たちの意志で未来へ進もうとする若者たちの姿が描かれています。

2026年の演奏会はサントリーホールで開催|藤倉大による「Tong Poo」も披露

東北ユースオーケストラは、坂本さんの死後も演奏活動を継続しています。

2026年3月26日には、東京・サントリーホール大ホールで定期演奏会が開催されました。

指揮は栁澤寿男さん、朗読には俳優ののんさん、司会には渡辺真理さんが参加しました。

演奏曲には、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」や、坂本さんの映画音楽などが選ばれています。

特に注目されたのが「Tong Poo」です。

坂本さんが2014年にオーケストラ編曲に着手していた楽曲を、作曲家の藤倉大さんが完成させた作品が初めて披露されました。

坂本さんが遺した音楽を、次の世代の演奏家や作曲家が受け継いでいることを象徴する演奏です。

2027年の公演予定|福島と東京で演奏会を開催へ

2026年度の第12期では、翌2027年3月の演奏会も計画されています。

公式募集要項に掲載されている日程は次のとおりです。

  • 2027年3月26日(金):福島公演、とうほう・みんなの文化センター

  • 2027年3月29日(月):東京公演、東京オペラシティコンサートホール

指揮はヴァイオリニストの篠崎史紀さんが予定されています。

演奏予定曲には、チャイコフスキーの「白鳥の湖」、ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、坂本龍一さんの「八重の桜」や「Merry Christmas Mr. Lawrence」などが含まれています。

なお、これらは2026年5月に公表された計画です。チケット発売日や公演内容の変更については、今後の公式発表を確認してください。

震災から15年|「支えられるから、支えるへ」に込めた思い

東北ユースオーケストラは現在、「支えられるから、支えるへ」という言葉を活動の指針に掲げています。

その意味をよく表しているのが、東北以外の被災地に向けた取り組みです。

2024年には能登半島地震の被災地を支援する演奏活動を実施。2026年には羽生結弦さんが出演する宮城県のアイスショー「notte stellata」にゲスト出演しました。

さらに日比谷音楽祭2026にも参加し、弦楽器や管楽器のアンサンブルを披露しています。

震災によって支援を受ける立場だった子どもたちが成長し、今度は自分たちの演奏で誰かを支えようとしているのです。

東北ユースオーケストラの活動は、震災の記憶を受け継ぐことにとどまらず、次の世代へ音楽をつなぐ取り組みへと広がっています。

東北ユースオーケストラを支援する方法|寄付やCD購入

東北ユースオーケストラは、企業や個人からの支援によって活動を続けています。

公式サイトでは、通年で寄付や募金を受け付けています。

支援先は大きく2つに分かれています。

  • 楽団全体の年間活動を支える寄付

  • 団員有志による被災地での演奏活動を支える寄付

また、演奏会を収録したCDの購入も活動を支援する方法の一つです。

2026年3月25日には、アルバム『The Best of Tohoku Youth Orchestra 2025』が発売されました。

坂本龍一さんの「The Last Emperor」「Little Buddha」「Merry Christmas Mr. Lawrence」などを収録したCD2枚組で、税込3,850円です。

楽団の公式発表によると、アルバムの売上金は活動を継続するための資金として使われます。

まとめ

東北ユースオーケストラは、坂本龍一さんが東日本大震災の復興支援から生み出した若者たちの楽団です。2013年の結成以来、演奏を通じて子どもたちの成長を支え、坂本さんの死後も活動を継続しています。2027年には福島と東京での公演を計画。震災の記憶と音楽の力を未来へつないでいます。

おすすめ関連商品: 『The Best of Tohoku Youth Orchestra 2025』(commmons・CD2枚組・税込3,850円)。坂本龍一さんの代表曲や、吉永小百合さんの朗読を収録したアルバムです。


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